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川内村にはビジネスホテルが二つある。一つは準村営の「ビジネスホテルかわうち」(a〜c)。今一つは、この秋新たに開業した民営の「ビジネスホテルAGORA」(d〜f)で、いずれも鉄筋コンクリート作りの恒久的な施設ではなく、仮設の建造物だ。「かわうち」は1泊2食付 5,500円、「アゴラ」は1泊2食付 6,200円となっていて、いずれも長期滞在割引がある。仮設といえども「ビジネスホテル」、各部屋には地デジTVやLANの設備があり、食堂やコインランドリーもある。 なぜバラック風の仮設なのか? 福島第一原発だ。5〜6日に一度はきのこの定点観測に出かけてきたが、このビジネスホテルの前を通るたびに、なんともやるせない気持ちになる。さらに、いまやすっかりほとぼりが冷めたのか、今年はキノコ狩りの人たちも多かった。 |
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山からイノシシが大挙して押し寄せてきた。川縁、側溝の周辺はすっかり掘り返されて、見るも無惨な姿になった。20Kgほどの岩も掘り起こされている。裏山への小径は起耕したばかりの畑のようになりとても歩きづらい(g〜k)。今のところ電気柵の内側はかろうじて無事だ。 | |||||||||||||
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夏井川に注ぐ江田川の合流点付近はみごとな渓谷をなしていて背戸峨廊として親しまれている。詩人の草野心平による命名だ。紅葉が始まりハイカーや観光客の姿が絶えない。 遊歩道を少し歩くと、岩についた苔からイヌセンボンタケが(a)、そのすぐ脇の立ち枯れの大木にはナラタケ類が(b)、ブナの落枝からはヌメリツバタケ(c, d)がついていた。落ち葉を踏みしめて進むと、モエギタケ(e, f)、サクラタケ(g, h)、ミネシメジ(i, j)、クマシメジ(k, l)などが見られた。どうやら今シーズンのきのこはほとんど終わりのようだ。 |
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チェーンソーが直った(雑記2013.11.3)。農機具修理屋さんを捕まえるのにひどく手間取った。プラグキャップのスプリングは自分で交換できた。それでも動かなかった。それもそうだ、混合ガソリンが入るべきところに、誤ってチェーンオイルを入れてしまっていた。初歩的ミスだ。何とも情けない。キャブの分解整備が必要で、これはもうお手上げだ。強い北風の吹く屋外で修理してもらった。所要2時間。ほれぼれする美事な技術だった。技術者に感謝、感謝。 | |||||||||||||
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先日石森山で採取したナヨタケ属のきのこは、イタチタケかムササビタケあたりかもしれないと思っていた(a, b)。両者はとてもよく似ていて、肉眼的な区別は困難と思われる。 保育社図鑑によれば両者ともイタチタケ亜属でイタチタケ節とムササビタケ節に分かれる。 イタチタケ節は「ひだ実質は無色」「胞子は10μm以下」、 ムササビタケ節は「ひだ実質は有色」「胞子は6.5μm以下」、 両者とも「側シスチジアはないか,またはごくまれ」となっている。つまり、ヒダ実質の色と胞子サイズに違いがあるという。イタチタケの方が子実体のサイズも胞子サイズもやや大きい。同じ亜属には他にもシスチジアが縁にも側にもあるコナヨタケ節というものもある。 件のきのこは、縁シスチジアも側シスチジアも高い頻度で見られる。ヒダをスライドグラスに寝かせて縁をみると縁シスチジアの存在がわかる(e, f)。そこでヒダの断面を切り出してみると(g)、側シスチジアがあることもわかる(h)。KOHで封入してヒダをばらしてみると、縁シスチジア(i)、側シスチジア(j)の姿もよくわかる。カサ表皮はのう状の細胞が柵状に並んでいる(k, l)。
さてこのヒダ実質の色は「有色」だろうか。あるいは「無色」なのだろうか。多分無色と判定されるのだろう。胞子が非常に小さいことや、シスチジアの形からはイタチタケでもムササビタケでもない。胞子サイズからコナヨタケでもない。でもどうやらコナヨタケ節のきのこらしい。
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このところ朝晩は急に冷え込みが強くなってきた。顕微鏡室にもいつでも対応できるようにファンヒータを設置した。 | |||||||||||||
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夏井川渓谷と鹿又川渓谷の紅葉が美しくなってきた。木枯らしも吹く秋晴れの中、夏井川から鹿又川の紅葉を楽しみながら川内村に入った。足下は落ち葉が厚く積もっていた(a)。落ち葉をどけるとコウボウフデがまだ出ていた(b)。立ち枯れの灌木からは乾燥したクリタケが(c)、倒木からはヌメリツバタケモドキが寂しげについていた(d)。車を駐めるとすぐ脇に、コガネタケやらスギタケが出ていた(e, f)。他にはきのこの姿はほとんど見られなかった。
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山の幸が少なくなってきたせいか、集落の田畑や道にイノシシが群れをなして降りてくるようになった。かなり増えているようだ。舗装道路の脇や土の小道、草地などは至る所でほじくり返されている。これまでのところ電気柵が有効に機能していたが、この冬はどうなることだろう。 | |||||||
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昨日午前中に石森山の遊歩道を歩くといくつかのきのこに出会った。ムラサキシメジが落ち葉の下に隠れるように出ていた(a, b)。センボンイチメガサはまだ若かった(c, d)。ブナシメジのように見えるきのこがコナラの樹の洞にでていた(e, f)。キチチタケは白色の乳液をだしすぐに黄色になった(g, h)。ムササビタケによく似たナヨタケ属菌が群生していた(i, j)。ルリハツタケがナメクジに食われていた(k)。ニガクリタケが倒木にビッシリついていた(j)。 採取してきたきのこを部屋に数日間放置しておいても腐敗したり黴びたりしなくなってきた。梅雨のころから毎日稼働させていた標本室の除湿器も10月末で止めた。 |
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朝目を覚ますと縁側の窓が結露している。数日前に今シーズンはじめて電気ストーブを使った。石油ストーブ類もいつでも使えるように押し入れから出してタンクに給油した。 | |||||||||||||
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昨日は終日パソコンのパーツ交換やらデータ移行などの処理に追われた。先日は予備パソコンを改造してメインパソコンに昇格させたが、元のメインパソコンはマザーボードとハードディスクの故障のためついに起動しなくなった。予備への切り替えはきわどいところだった。 この故障品を非常用として使えるようにするため、マザーボードとハードディスクを交換した。メモリや電源、グラフィックボードを流用できるように、手元にあった古いmicroATXタイプのマザーボードに交換し、やはり手元にあった古い320GBのハードディスクを載せた。 新たにOSを導入して日常環境を作るのと、データをバックアップハードディスクからコピーするのに時間がかかった。Windowsは高価なのでOSはフリーソフトのUbuntu 13.04を選んだ。これで手元のデスクトップ環境は、間に合わせのメインパソコン(Windwos 7)と非常用パソコン(Linux)となったが、両者ともに古いパーツの寄せ集め。縁側の軒先に柿を吊した。 |
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午前中はずっと雨だったが、昼過ぎに外にでてみると、庭にはいろいろなキノコが出ていた。今度の日曜日(11/10)は集落の共同作業で諏訪神社前に集合。昨夕連絡が入った。 | |||||||
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キチチタケは傷つくと白色の乳液が出るが直ちに黄色になる。いわき市でも8月頃から10月末頃まで何度も発生した。顕微鏡でヒダ切片を見るとたいていは低倍率でもシスチジアの姿形がよくわかるものだ(雑記2012.12.11)。ところが、先月寺社林の遊歩道で採取したものはシスチジアが非常に少なかった。ヒダを何枚も切り出してみたが、シスチジアが見られる切片はごくわずかしか得られなかった。ヒダを押しつぶしてフロキシンで染めても探したが、やはり少なかった。 ひょっとしてキチチタケではないのかもしれない。しかし面倒なのでこれ以上の探求はやめた。 |
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予備用から昇格させたパソコンの時刻がしばしば数時間狂う。その都度インターネット時刻に同期させて修正するのだが、狂う頻度が激しくなっていた。古いマザーボードゆえ内蔵電池が寿命だった。スーパーでボタン電池(CR2032)を買ってきて交換した(k, l)。 | |||||||||||||
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川っぷちの柿の樹に登ってチェーンソーで幹を切っていた。ガソリンもオイルもたっぷり残っているはずなのに、なぜか急にエンジンが止まってしまった。やむなく樹から降りてチェックしてみると、点火プラグキャップのスプリングが折れていた。こうなると火花が飛ばないからエンジンは動かない。いやだなぁと思いながら、もう一台のやや大型で重いチェーンソーを使うことにした。ところが、これまたなぜかどうあがいてもエンジンがかからない。 結局この日の作業は中断して、アルトに二台のチェーンソーを積んで農機具修理屋さんまで運んでいった。工場の内部からは歌が聞こえてくるのだが人気がない。しばらく待ってみたが主は戻って来そうになかった。修理依頼は火曜日までお預けにして、すごすごと引き上げてきた。おまけに樹の上で、左目の瞼がブヨに刺されて腫れてしまった。 |
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アカカバイロタケについて保育社図鑑には「不快なニシンの干物様の臭気があり,乾燥させるとさらに強くなる。」と記されている。先月28日に寺社林の遊歩道から持ち帰ったものは、生の時は匂いをあまり感じなかったが、乾燥機に載せると干し魚のような匂いがただよった。 この仲間のヒダは頻繁にY字分岐する(c)。実体鏡で見るとシスチジアの存在が感じられる(d)。ヒダ断面も低倍率ではシスチジアの有無はよくわからない(f)。対物40倍にするとシスチジアの存在はわかる(g, h)。油浸100倍にすると明瞭になる(i)。フロキシンで染めてKOHでバラすとシスチジアや担子器の姿がさらによくわかる(j, k)。カサ表皮は特にこれといった特徴はない(l)。 |
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昨日は暖かく風も弱い穏やかな一日だった。高いところについている柿の実を何とか落とすと、熟れすぎていたり硬かったりで、食べ頃の果実は意外と少なかった。 | |||||||||||||
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先月28日に近場の公園で採取した白色のアセタケを調べてみた(雑記2013.10.28)。胞子は平滑な楕円形で(d)、縁シスチジアも側シスチジアも同じような大きさで厚壁だ(g, h)。カサ表皮には菌糸が平行に走っている(i)。例によって、ヒダを切り出す(f)前にフロキシンで染めて縁を見るとシスチジアの存在を確認できた(e)。どうやらシロトマヤタケのようだ。
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パソコンの起動ドライブを128GBのSSDにした(j)。筐体の狭いスリムタワーにはハードディスク格納場所が一つしかないが、固定枠の裏側に若干の厚みがある(k)。そこで電源を分岐させて、ここにSSDを格納し、データ類を格納するハードディスクは新たに3TBのものにした(l)。 128GBのSSDといい3TBのHDDといい、いずれも1万円未満だった。今回の入れ替えで、このパソコンでは、購入時のパーツはケースと電源だけになった。 |
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