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磐梯吾妻スカイラインとオオズキンカブリタケ | |||||||||||||
今年も磐梯吾妻スカイラインが4月8日に開通した。そこで昨日早朝出向いてみた。天候に恵まれ福島市街地からは吾妻連峰が遠望できる(a)。スカイラインに入り道脇が雪に覆われ始めるとゲートがでてきた(b)。解錠するのはam8:30だという。だいぶ待たされた。 浄土平直下の一切経山裾には有毒ガス地帯がひろがる。ここは従来「駐停車禁止」の看板が至るところに目についたが、今年は少し違っていた。ただ単に「注意 火山性ガス」という看板だけになっていた。でも、周辺は硫黄性ガスの強い臭いが充満している(c)。浄土平周辺は大雪原が広がり、多くのスキーヤーが戯れいていた(d)。雪の回廊は例年並みということだが(e)、好天に恵まれて磐梯山はじめ多くの山が美しい景観を呈していた(f)(雑記2013.4.9)。 |
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三春町ではソメイヨシノは開花しておらず(g)、斜面にはイチゲの仲間だけが彩りを添えていた(h)。落ち葉をどけてみるとオオズキンカブリタケの幼菌が多数でてきた(i〜k)。今年は全般に子実体が大きく数も多い(同2013.4.13)。最盛期は4〜8日ほど先になりそうだ。帰路夏井川展望所によると、 |
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Geoglossum sp. ヒメテングノメシガイ属の仲間 | ||||||
アラゲコベニチャワンタケ属の同定では英語との格闘であったがとりあえず一段落した。次は今一番興味ひかれているテングノメシガイ科の文献と格闘することになった。1941年の今井三子の日本産テングノメシガイ科のモノグラフである。検索表や種の記載がラテン語だけで書かれているため次なる苦労を背負い込んだ。 2013年10月29日に石森山でみつけたきのこである(a)。腐朽がかなり進んだマツの倒木から発生していた。この仲間を材上で見つけたのは初めてである。ほとんどがコケや草地の中で見つけている。子嚢果に粘性はみられず、頭部と柄の境界はわずかにある。胞子はほとんどが7隔壁。隔壁の少ないものはあるが7を超えるものは一つも見つからなかった(b)。 側糸には二つのタイプがあるようだ。頭部が類球形でそれに連なる2〜4細胞が樽状となり、その下が糸状となる。もう一つのタイプは頭部が長楕円形、隔壁があるものがある。それに連なる2〜4細胞が円筒形で、その下が糸状となる。側糸の長さは子嚢を超える(c, d)。子嚢は円筒状〜太めの棍棒状があり、8胞子が並列状に入っている(e)。子嚢には柄がほとんどない。
今井三子の検索表では側糸の形状からするとジュズテングノメシガイに近いように思えるが2種類の側糸の形状を考えると断定できない。この属に関しては参考になる文献が少ないようであり、ネット上でも顕微鏡図をのせた記録を見つけることはできなかった。 (Y. A.)
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昨日はもっぱら樹木関連作業。大きな栗の木に登ってチェーンソーで幹を切ったり、電線に引っかかりそうなるまで伸びきった枝をノコギリで切ったり。不安定な梯子や脚立上での作業で結構くたびれた。切り出した材を運ぶ作業もしんどかった。 (I. A.) |
ぐるっと漫遊:ベニチャワンタケ | |||||||||||||
いわき市小川郷の諏訪神社のサクラが満開を迎えたと聞いたので出かけてみた。前回見たときよりさらに絢爛豪華な咲きっぷりだった(a)。そのまま国道399号に入って川内村のいわなの郷まで行ってみた。雪はすっかり解けて小川には清流が流れていた(b)。辺りはまだ冬景色だったが、足下には鮮やかな紅色のチャワンタケが多数でていた(c, d)。 久しぶりに田村市都路の古道を通って399号を進めるところまで行ってみることにした。都路はつい最近避難指示が解除されたばかりの集落だ。川内村を出て都路に入ると、前方には「除染」作業で惨めな姿になった山が見えた(e)。そのまま進み(f)、葛尾村役場を過ぎてさらに進むと検問所にぶち当たった(g)。この先は特別な許可証を持った者しか入れない。 すごすごと引き返して、いわき市の背戸峨廊を歩くと、鎖場の先で道は崩れていた(h, i)。今年はわが家のカタクリは花芽をつけなかったが、集落の野良仕事径わきには一面にアズマイチゲらしき群落があり、そのなかにカタクリがあちこち花をつけていた(j〜l)。 |
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今日は磐梯吾妻スカイラインの開通日だ。雪の回廊で有名な場所だが今日は行かれない。 | |||||||||||||
再びシャグマとエツキクロコップ | |||||||
昨日友人と二人で広野町のモミ・マツまじりの広葉樹林に行ってみた。先日から四日しか経っていないが、シャグマアミガサタケはさらにいくつかの子実体が増えていた。先日観察したきのこは予測通りほとんど成長していない。(雑記2004.4.3)。 一方自宅庭にでたエツキクロコップタケは大きくなり、口を閉じた子実体はほとんどなくなり大部分が大きな口を開け始めている。昨日は寒かったが、その前の高温と豪雨の賜だろう。 |
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昨日はよく冷えた一日だった。夕方から集落の集まりがあった---チロリン隊の総会。。 | |||||||
いわき市の台所に発生したタマゴタケ | ||||||
まだ四月だが、ついにいわき市の台所でも鮮やかなタマゴタケが発生した(a, b)。以前から三重県のいなべ市ではいろいろな種類の台所きのこが発生していたが(c〜e)、その胞子がじわじわといわき市にまで蔓延したようだ。むろん食用であり、毒性はない。台所から発生したこのタマゴタケは、今日の昼間に東京 多磨霊園で展示?に供される。
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昨夜は氷雨が降り続いていた。今朝も気温は低。ファンヒータと炬燵はまだ片付けられない。 | ||||||
昨日:大雨洪水警報下の集落 | |||||||
一昨日午後から昨日午前中にかけていわき市には大雨洪水警報がでて、午後からは雷雨洪水警報→注意報に変わった。昨日の雨も昨年4月6日に劣らず凄まじいものだった。雨音はショパンのささやきなどではなく、バケツ交響楽団による狂想曲となった。 自宅脇の川は激しく増水したが、かろうじて氾濫は免れた(a)。家の裏山の崖も無事だった。しかし、家の前の農業用水は危険水位を超え(b)、あぜ道はほとんど冠水していた。ため池からは濁流が流れ落ち(c)、石森山に通じる道はすっかり川となっていた。やや標高の低い田園地帯は一面湖水と化していた(d)。道路脇を流れる用水路の水位はほとんど路面と同じくらいの高さとなり(e)、水流が今にも橋を乗り越えんばかりだった(f)。 |
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わが家の雨漏りには抜本的な修理が必要そうだ。瓦を剥がして屋根の板張り部分を補修する必要があるかもしれない。遠からずまた屋根裏に潜ってみよう。 | |||||||
ヒメベニヒダタケかと思ったのだが・・・ | |||||||||||||
先月末すぐ近くの石森山で採取したきのこを検鏡してみた(a, b)。かなり腐朽した材からでていて、ヒダはピンクがかった色をしており、胞子紋も淡いピンクいろだったのでウラベニガサ属だろうと思っていた。採取した直後に現地で撮影したものをみると(c, d)、ヒダの柄に付着する部分が湾生のものは少なく、ほとんどが直生ないし垂生気味の直生だった。胞子は小さな類球形だったので(e)、ヒメベニヒダタケかその近縁種だろうと思ってそのまま冷蔵庫に放置してあった。 今朝になってヒダを切り出してみると(f, g, h)、意外なことばかりだった。まず第一にヒダ実質の構造が逆散開型ではなく並列型であり、第二にヒダの縁にも側にもシスチジアが見あたらなかった。採取した子実体8〜10個のすべてにあたってみたが、結果は同じだった。 菌糸にはシスチジアはなく、カサ表皮は細い菌糸が平行に走っている(l)。担子器にはべーサルクランプらしきものを持つものもあれば、ないものもある。 あまりのも久々のハラタケ型のきのこをみたので、なにかとんでもない思い違いをしているのかもしれない。ひょっとするとウラベニガサ属ではないのかもしれない。 |
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昨日昼頃に降り出した雨は今朝になって更に強くなり、昨夜から始まった雨漏りは朝になっても続いている。きのこ観察にはありがたいが、日常生活には少々辛いものがある。 !! am5:20:庭の脇を流れる小川が氾濫寸前だ。脇の小径は水流にえぐり取られて消滅した。さらに電気柵に流木が引っかかって流れを阻害しはじめた。あきらめて切断した。昨年4月の悪夢がよみがえってきた(雑記2013.4.7)。 |
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エツキクロコップタケが出てきた | |||||||||||||
朝自宅の庭に放置されているナラ類の落枝を見るとエツキクロコップタケが多数でていた。まだやや小さいがこのあと雨が降れば急に大きくなることだろう(a〜c)。先日いわき市でもシャグマアミガサタケが出ていたが(雑記2014.3.26)、昨日は隣町の広野町でもマツ・モミ混じりの林で十数個が発生していた(d〜f)。一昨年、昨年と比較して発生が早い(同2012.4.15)。 昨日はキブシを求めてあちこちの林道を走り回った。多くの場所が「除染」作業のため丸裸となり、キブシも根本からバッサリと刈り取られていた。それでもいくつかの場所で良質のキブシを見つけた。髄の確認のためキブシの枝を十数本だけ切り出してみた(i)。 |
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小川郷の諏訪神社では、ソメイヨシノはまだ蕾が堅かったが(g)、社殿脇のしだれ桜は美事だった(h)。帰宅後直ちにキブシの枝を短く切り、棒で突いて髄を押し出した(j)。髄を抜かれた枝片には綺麗に穴があく(k)。髄だけをピスとして残すと(i)、結構な量があった。 | |||||||||||||
改修工事 | |||||||
今シーズン初めて海辺近くの沼の内弁財天に行ってみた。ここの魚見堂や賢沼の周囲は2011年の大震災ですっかり壊れて無残な姿をさらしていた。駐車場に車を駐めてお堂に向かうと復旧工事の看板に遮られた。どうやらようやく文化財の修復にまで手が回るようになったらしい。沼の水は70〜80%ほど抜かれ、魚見堂周辺には重機が入っていた。 幸い遊歩道は立入禁止にはなっていなかった。ここの遊歩道にはスダジイの林が広がっているので、もしかしたらカシタケがでるのではあるまいかと思っていた。カシタケには出会えなかったが、多数のショウジョウバカマが目を楽しませてくれた。出会ったきのこといえばニガクリタケやうち捨てられた古いホダ木からでたシイタケくらいのものだった。 |
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ここ数日の暖かさのせいか、いわき市界隈でも至る所でサクラが開花した。約2週間にわたって自宅の庭でツクシンボウを毎日200〜400本ほど摘んだ。大部分は佃煮にしたり、この次の正月用に冷凍保存することになった。自宅庭でのツクシ摘みはとりあえずおしまいにした。 | |||||||
姿形はすっかり変わっても | |||||||
スギ植林地の腐った広葉樹の材からヒダをもったやわらかいきのこが出ていた。カサ表面には細かな毛が密集しているようだ。顕微鏡で胞子をみると、短めのソーセージのような形をしていて、非アミロイドだ(c)。ヒダ実質の菌糸は錯綜している(d)。担子器の基部はクネクネと折れ曲がってヒダ実質に続いている(e)。菌糸にはクランプがみられる(f)。ジョウゴ形をしていて色も暗いがどうやらキヒラタケらしい。それにしても典型的な姿からはほど遠い。
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昨日は東京で四谷の上智大学脇の桜堤を歩いて靖国神社、ついで千鳥ヶ淵で鑑桜を楽しんだ(g)。市ヶ谷駅脇の堤にはツバキキンカクチャワンタケが豊富にでていた(i)。非常に残念ながら強風のためボートは営業中止となっていた(h)。 その足で本郷の東京大学構内に向かうと農学部構内や三四郎池わきには多数のトガリアミガサタケがでていた(j, k)。50年以上前から毎年発生しているのだが、今年も健在だった。 |
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上野公園の桜もちょうど見頃を迎えていて、千鳥ヶ淵にも負けず劣らずの大混雑だった(l)。 | |||||||
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