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川内村のコナラ林にて | |||||||||||||
川内村ではコウボウフデがさらに柄を伸ばし始めた。これまで観察してきた場所からはずっと離れた場所に半径4mほどの菌輪を作って多数のコウボウフデが発生しているのを確認した。しかしまだようやく頭部を地表に出したばかりの子実体が多い(a〜c)。 林道の周辺では、クリタケ(d〜f)、コガネタケ(g, h)、スギタケ(i, j)、ナラタケ類(k, l)はあちこちによく見られる。コウタケはほとんど終わってしまったらしく、真っ黒になった残骸がいくつか見られる。ハナビラニカワタケ、ミヤマタンポタケ、アイシメジなどはあちこちに出ている。 |
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今度の土日は日本菌学会関東支部の第28回菌類観察会が行われる。会場となる茨城県北部の花園渓谷は福島県との県境に近いので、自宅から90分ほどで到着できそうだ。天気予報では超大型台風19号が日曜日と月曜日に直撃するという。少々気が重い。 | |||||||||||||
センボンキツネノサカズキ最盛期(=衰退開始期) | |||||||
センボンキツネノサカズキが最も美しい姿を見せている。最盛期であるが、これは同時に衰退が始まる次期でもある。大きな株では左右幅20cm強(a)、同じく株幅15〜18cm(b, c)といったところだが、多くは株幅8〜12cmほどだろうか(d)。美しい姿を見せている株も、よく見ると随所に「枯れ」はじめの兆候が見られる(b, c)。全般的には既に大半の株が最盛期を過ぎて下り坂にさしかかっている(e, f)。整った姿を見られるのは次の週末あたりまでと思われる。 ひょっとすると来年はもはや見られなくなることが懸念されたが、前々回と前回の探索で新たに若い小さな株を7〜8ヶ所で見つけた。また、昨日は全く別の沢沿いを歩いてみて、複数箇所でセンボンの発生を確認できた。結果として昨年よりも多くの株が発生したことになる。 |
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台風18号による降雨からまだ日が浅いためか、他のきのこはきわめて少なかった。昨夜はビールを飲みながら天体ショー(皆既月食)を楽しんだ。 | |||||||
木の根元の空隙に束生するきのこ | |||||||||||||
先日急斜面に立つ樹木の根元の穴に大型のきのこが束生していた(a)。外側のきのこのカサは陽に当たって淡い肉紅色を帯びているが、奥の方のきのこはほとんど白色で、わずかに頂部が色づいている。大きく開いたカサは頂部がわずかに突出し、ヒダは柄に長く垂生している。ヒダの縁は内側に強く巻き込んでいる(b〜f)。なお、カサ表面には軽いぬめりがある。 なぜか胞子はあまり落ちなかった(g)。胞子紋は白色で、胞子は非アミロイドだ。シスチジアの類はない。ヒダの断面を切り出すと、実質は散開型をしている(h, i)。この時点でHygrophoraceae(ヌメリガサ科)のHygrophorus(ヌメリガサ属)のきのこらしいと推定される。 保育社『原色日本新菌類図鑑』のヌメリガサ属の検索表をたどると、Sect. Pudorini(フキサクラシメジ節)に落ちる。なお、担子器は長く(j, k)、カサ表皮にゼラチン質の皮膜は見られない(l)。さらに節の中の検索表をたどると、アケボノサクラシメジに落ちるようだ。 アケボノサクラシメジについての解説を読むと、おおむね一致するように思えるがいくつか符合しない。別種あるいは変種とするのが妥当かもしれない。とりあえずアケボノサクラシメジとして取り扱うことにしたが、典型的な姿からはほど遠い。 |
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久しぶりのクロハナビラタケ | |||||||||||||
久しぶりにクロハナビラタケ(Ionomidotis frondosa)に出会った。このきのこは有毒とされキクラゲ類のクロハナビラニカワタケによく似ている(山渓『フィールドブック きのこ』)。どうもこのきのこに出会うと遊びたくなる。KOHで色素が滲出する様子を見たり子嚢を染めて楽しんだ。 このきのこを白い紙の上に置いてKOHを振りかけると紫色に染まる。属名のIonomidotisにちなんで、この現象をIonomidotic reactionと呼ぶらしい(保育社『原色新日本菌類図鑑』II)。 クロハナビラニカワタケとの比較は雑記2003.4.2と同2003.4.1に、鍵状構造(クロージャー)の観察は同2009.2.5の雑記に記している。同2007.3.17にも遊んでいる。 |
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昨日の台風18号による風雨はかなり激しかった。わが家にも警報や避難指示が出たらしい(夜になってネット環境で知った)。しかし「地デジ難視聴対策衛生放送」は7月末で終了してしまったので、テレビはまともに表示されず音声もズタズタに切れてしまう(j〜l)。風雨が激しいとラジオも衛生受信のUSEN(SOUND PLANET)もひどく乱れる。だから警報が出ても知るすべはない。昼過ぎには庭縁の小川の水位が1mほど上昇して通路などが水没し近くの電気柵が壊れた。 | |||||||||||||
地元同好会の観察会に参加 | |||||||||||||
友人に誘われて昨日地元のきのこ同好会の観察会に混ぜてもらった。同好会の催しへの参加は転居して初めてのことだ。自宅から35kmほど離れた地区の公民館に集まると、観察会場周辺の地図と予定表が配られた。天候のせいか参加者は予想よりも少なかった。適宜乗りあって会場の山に向かい、林道脇に車を停めると各々思い思いに森に向かった。 友人と三人で歩いたが連日の乾燥できのこの種類と数は少なかった。そんな中でもヤギタケ(a〜d)、ヌメリササタケ(e, f)、ナラタケ類(g, h)、ハダイロガサ?(i, j)、ハイイロシメジ類似菌(k, l)はやたらに多かった。鑑定会には新鮮なコウタケもいくつが並んだが、既に最盛期は過ぎたのか、山には乾燥して真っ黒になったコウタケの残骸が見られた。 |
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山から下りて公民館に戻ると、各自図鑑と睨めっこをしながら採取してきたきのこに名をつける作業をしていた。隣室で持参のおにぎりを食べた後、鑑定会場に戻ると会の代表者がひとつひとつ名前をチェックしていた。久しぶりに熱心な鑑定風景をみた。会の皆さんと事務局や代表の方にはすっかりお世話になった。ありがとうございました。 昨日午後から台風18号の影響による雨が強くなり、今朝は庭の金魚池も氾濫し始めている。これから台風が接近するので、今夜は川の増水などに警戒が必要そうだ。 |
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磐梯吾妻スカイラインの紅葉とナメコ | |||||||
昨日磐梯吾妻スカイラインを走った。あいにく曇り空のために美しい紅葉を楽しむことはできなかったが、山は結構紅葉が進んでいた。すっかり水の干上がった湿原にはジュズテングノメシガイがわずかに出ていた(a)。土湯峠周辺のブナ林にはナメコ(b, c)、ムキタケ(d)、ツキヨタケ(e, f)、ブナハリタケなどが見られた。きのこ目的で出かけたわけではないので、古いコンパクトデジカメしか持たなかった。画質が悪かったりピントが合わないのはご愛敬。 山が紅葉最盛期になると、亜高山帯のきのこはほとんど終わりを告げ、上記のようにナメコ、ムキタケ、ブナハリタケくらいしか見られなくなる。他にはフウセンタケ属とナヨタケ属のきのこが見られただけだった。ウスキブナノミタケは全く見つけられなかった。 |
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昼過ぎに帰宅すると、庭の一角が何ヶ所も掘り返されていた。イノシシの仕業だ。庭の周囲の電気柵の隙間から侵入したらしい。あらためて、50mほど電気柵の補修工事をした。 真っ暗な中でコンバインによる稲刈りをする様子をはじめて見た。稲刈りは日中明るいときにだけするものだと思っていたので、いろいろと驚くことばかりだった。 |
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杉林に意外と多くのきのこが・・・ | |||||||||||||
昨日の午後、家のすぐ近くの石森山に行ってみたがきのこはとても少なかった。、イノシシの掘り起こした脇で大きく開いたムジナタケ(k, l)、大きな淡いピンク色のアシボソノボリリュウタケ(j)が印象的だった。なぜか、クサウラベニタケだけは豊富にでていた。 ついで山を下りて家の近くの杉林に入ったところ、Hygrocybe(アカヤマタケ属)のきのこが4〜5種類ほど目についた。久しぶりにアカヤマタケ(a, b)とシュイロガサ(c, d)だけを撮影した。そのすぐ傍らにはシロアンズタケ(e, f)、エリマキツチグリ(g)、キシャモジタケ(h)、ナナフシテングノメシガイ(i)、カメムシタケなどがよく出ていた。 |
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一部のテングタケ属ばかり | |||||||
このところずっと雨が降っていないせいか、自宅周辺の低山や緑地ではきのこがとても少ない。チャツムタケ属、ベニタケ属、チチタケ属のきのこは相変わらずよく見られるが、干からびたり虫に食われておせじにも綺麗な姿とは言い難い。水流の近くでは、ツルタケダマシ(a, b)、カバイロツルタケなどテングタケ属ばかりがよく目立つ。コシロオニタケの幼菌のようなきのこがあったので(c)、掘り出してみると地表部の三倍ほどの長さの柄があり、ツボや袋はなく単純な棒状の地下部がでてきた(d)。自宅の庭ではツルタケ(e, f)やナラタケ類がでている。
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天気予報では昨夕から夜に降雨があるといっていたが、結局ほとんど雨は降らなかった。近所の農家から稲の籾殻をもらってきた。庭に積み上げてしばし放置することにした。 | |||||||
センボンキツネノサカズキとマイタケ | |||||||||||||
昨日、東京のOさん夫妻と四人でセンボンキツネノサカズキを鑑賞するために朝7:30頃に自宅を出発した。昨夜は四人ともワインなどをやや飲み過ぎて少々眠かったが、8:30頃現地に着くと多数の立派なきのこの群れを前にすっかり目が覚めた(a〜d)。 特筆すべきはヤマザクラの落枝からセンボンが出ていたことだ。そんなバカなと思い、何度もいろいろな視点から確認したが、やはり材はヤマザクラだった。コナラかミズナラ以外の樹木からの発生には驚いた。既に最盛期を過ぎた株もあるが、その一方で若い幼菌もいくつかあるので、あと10日間くらいはセンボンの美しい姿を楽しめそうだ。 センボンのすぐ近く、ミズナラの立ち枯れの根元に立派なマイタケが出ていた(e, f)。そのすぐ脇にはコガネタケ(g, h)やスギタケ(i)も綺麗な姿を見せてくれていた(i, j)。コウタケは残念ながら大きな株には出会えなかった(j)。コウボウフデがようやく地表に姿を現し始めた(k, l)。 |
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集落の田圃では大半の農家が稲刈りを済ませた。いたるところでコスモスが美しい。 | |||||||||||||
紫色のユキワリ属:ヒメムラサキシメジ | |||||||||||||
雑木林の林床や腐朽木からカサと柄が紫色でヒダが白色のきのこがでていた。今の時期どこにでもよく見られるユキワリ属のヒメムラサキシメジだ。ユキワリ属は、一般に胞子は小さく、ヒダにはシスチジアもなく、カサ表皮も単純なので、顕微鏡で覗いてもあまり面白みはない。 しかしたまにはありふれたきのこでもじっくり検鏡してみると多少の親しみもわいてくる。そう思って顕微鏡で胞子(e)、ヒダ断面(g)、ヒダの先端(h)、ヒダの側(i)、カサ表皮(j, k)、柄の表皮(l)などを確認してみた。胞子は非アミロイドで(f)、組織にはあちこちにクランプがある(j, l)。 |
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昨夕、東京からOさん夫妻がやってきた。久しぶりにワインをたっぷり飲んだ。 | |||||||||||||
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