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撮影システムのレンズを変更した | |||||||
顕微鏡撮影に使用している撮影用レンズを変更した。これまでは一眼レフで撮影する場合、たいていは(株)マイクロネットのNY-1Sというものを使ってきた。映像の質や解像度などに不満はないが、日常使用している顕微鏡の場合には撮影される映像がやや小さい。 対物ミクロメータはスライドグラスの中央に目盛りを刻んだガラスを貼り付けたもので、標準的なものでは1mmを百等分した線が刻んである(a)。これを顕微鏡のレンズを通して撮影すると、撮影機器と使用するレンズによって見え方は当然大きく変わる。 油浸100倍の対物レンズで見える像を撮影したのが(b)〜(e)の画像だ。精度の高いミクロメータでは、黒線の間隔は10μmで線の幅は2μmになっている。これを基準にバーを作り撮影した胞子画像などに貼り付けることになる。 ここ数年間使用してきたシステム(c, d)では小さな胞子画像に5μmのバーをつけ辛かった。そこで、新たに三眼部にOlympusのリレーレンズNFK2.5 xLを使うことにした。従来のシステムと比較すると撮影される映像が1.5倍くらいのサイズになっている(f)。これなら5μmのバーでも添えられる。NY-1Sは外出時の携帯用として双眼部での撮影を主体に使うことにした。 |
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リレーレンズを高倍率にしたところで分解能は変わらないが、画像が大きく写る。接眼レンズを10倍から20倍にしたようなものだ。小さな胞子などを大きく撮影したい場合、トリミングせずとも、リレーレンズをNFK5LDなどに交換するだけで比較的簡単に画像が倍になる。 | |||||||
紅葉と柿の木 | |||||||
いわき市の市街地周辺では紅葉最盛期だ。近くの夏井川渓谷は赤色を主体とした紅葉が美しいが、わが家の庭のカエデ類も美しく紅葉している(a, b)。 隣家や近くの民家の柿の木には今年はよく実がつき、ちょうどいまが食べ頃になっている(c)。好きなようにもぎ取ってよいというが、実がついているのは高い所の細い枝の先ばかり(d)。8mまで伸びるハシゴを使って長い竹で柿の実を落とそうと考えて樹のすぐ下に行ってみた。ハシゴをめいっぱい伸ばして最上段に乗っても柿の実までは届かないことが分かった。 樹木の下はイノシシが一面にひどく掘り起こしてボコボコになっている(e, f)。ハシゴをかけるには足場にしっかりした板でも敷かないと危なくてしょうがない。悔しいが結局あきらめた。 |
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この5日間イノシシは一度も侵入してきていない。こんなことは最近では珍しい。なんとも不気味だ。反動が恐ろしい。実験区の材には硬いきのこと地衣類ばかりが着いている。 | |||||||
宿の予約と標本室の大掃除 | |
来年1月10日(土)に千葉菌類談話会、同じく1月24日(土)に菌類懇話会のスライド会が行われる。例年この時期は宿泊予約が取りにくい。12月半ば頃には高額な宿泊施設しか空いていない。そこで、忘れないうちに昨日の午後、この両日の宿を予約した。2月14日(土)の菌類懇話会総会当日の宿も併せて予約を済ませた。いずれもマイカーを利用する予定。 昨日標本室を大掃除したところ、ケースに入っていなかったきのこ標本が囓られて、いくつかの標本がダメになっていた。TulostomaのSEM標本を納めたポリ袋も囓られていた。不思議なことに蘚苔類標本には全く囓った跡がなかった。 標本室では今年の梅雨に、ネズミが四匹死んでいた。それが腐敗して異臭を放っていたが気づいたのはすでに死後10日以上経過した後だった。標本のきのこを囓って死んだらしいが、ネズミもきのこも腐敗しきって黒褐色の液にまみれていた。片付けたつもりだったが不十分だったようだ。ケースの側面や下側には乾燥した腐敗液がこびりついていた。 |
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古い手袋を引っ張り出して悪戦苦闘 | |||||||
レイノー症患者にとって冬は辛い季節だ。手足の先端はすっかり冷え切って、感覚が鈍くなり、思い通りに動かすことができなくなる。しかし、不思議なことに痛みの感覚だけはしっかりあるから始末悪い。両手の指先は見るからに白く冷たそうな色になっている(a)。 昨日腕の腋で体温を測ると摂氏35度ほど。元々体温は低い方だ。その体温計を指で握ると、忽ち26度あたりまで下がった。ずっと握っていてもそこからの上昇はなかった。 10年ほど前に冬場の読書に薄手の手袋を使っていたが、これが二つ残っていた(b, d)。こんなものを使っていたことはすっかり忘れていた。 着用してみると、指の温度がわずかに上がり痛みも少し軽減される。しかし、やはり細かな作業にはむかない。筆記やキーボード操作は何とかなるが、ノートパソコンのタッチパッドは静電容量式なのか矢印が動かない。スマホ対応の手袋なら動くのだろうか。 |
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昨年の冬場までは素手でなんとか顕微鏡の操作をしていたが、この冬場からは手袋をしないと困難になってしまった。そういうものだと慣れるっきゃないのだろう。 | |||||||
トップページを模様替えした | |
トップページをひさしぶりに模様替えした。これまでのセンボンキツネノサカズキからホシアンズタケとコナガエノアカカゴタケを表紙写真に据えた。項目の内容に関してはほとんど手を入れていないが、それらの配置などを少し変えた。また新たに「資料コーナー」を設けた。 数日前から急に冷え込みが強くなり、手足のレイノー症状がますます強くなってきた。末端の毛細血管に血液が十分に届かず、両手の指先が青白色になり、指の体温は摂氏28〜30度と冷たくなる。特に薬指と小指の痛みが激しい。細かい操作ができず、キーボードを叩いたり、物を掴んだりするのにかなり支障がでる。ピンセットの操作はままならずプレパラートの作成や顕微鏡のステージ移動、微動ノブの操作などが思い通りにできずストレスがたまる。 |
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南相馬から仙台空港へ | |||||||||||||
昨日ほぼ一年ぶりに南相馬から仙台空港へ車を走らせた。昨年は国道六号線が不通だったので南相馬に入るのに三時間半ほどかかったが(雑記2013.12.2)、今年は六号線を通れるようになったので一時間強で南相馬の「奇跡の一本松」に到着した(c)。 案内標識には昨年(b)と違って「南相馬かしまの」という枕詞がついていた(d)。しかし、昨年元気が良かった松は(a)、今年は枯葉が目立ち(e)、基部付近も満身創痍の状態となっていた(f)。 仙台空港(g)のすぐ脇の浜は瓦礫こそ片付いていたが、ごく一部の松を残して(h)、のっぺらぼうの砂地となっていた。浜には巨大で長い長い堤防が築かれていた(i, j)。 |
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仙台空港の南側には浜近くの道路の両側に延々と松林が続き、季節にはシモコシがよく出たが、いまや全く面影はない。岩沼海浜緑地公園の荒れようは目を覆うばかりで(k)、海浜の道路脇には枯れた松の残骸が累々と積み上げられていた(l)。 | |||||||||||||
「顕微鏡下の素顔」と「おいしいきのこ」を廃止 | ||||||||||
「きのこ雑記」のトップページから「顕微鏡下の素顔」というページを削除し(a, a')、「キノコのフォトアルバム」から「おいしいきのこ」というページを削除した(b, b')。 「顕微鏡下の素顔」の主目的は高価な顕微鏡や専用の撮影装置がなくても胞子やシスチジアを観察したり撮影できることを示すことだった。だから検鏡写真はなるべく単眼の学習顕微鏡とNikonのデジカメCoolpix950で撮影していた(c)(雑記2007.5.18、同2002.8.19)。すでに役割は終わったとして2007年夏をもって廃止した。ところがゆえあって再び復活させたものの(同2007.11.21)、その後ほとんど更新することなく放置状態となっていた。 今や顕微鏡はきのこ愛好家の間に広く普及し、多くのアマチュアが遙かに鮮明で綺麗な検鏡写真を撮り公開もしている。「顕微鏡下の素顔」の画像のできは、最近の小学生の夏休みの自由研究にも及ばない。ネット上に曝しておくのはあまりにも世間知らずの極みだ。 |
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一方、特定のきのこが「美味しい」かどうかは主観的なものだし、食用としての「キノコ狩り」には関心を失ってすでに10数年ほど経つ。「おいしいきのこ」というページはすでに10年間ほど更新してこなかったのでこの際廃止することにした。 | ||||||||||
トレイルカメラと気まぐれな電子狗 | |||||||
イノシシはどうやらきのこ実験区には餌が豊富にあるとみているらしい。週に4〜5回ほど侵入を試みてくる。実験区裏の杉林にはイノシシの獣道が縦横に走り、糞があちこちに見られる。しかし、どの部分から電気柵を突破して侵入してくるのかいまだに分からない。そこでしばらく2台のトレイルカメラを実験区の西側(a, b)と南東側(c, d)に設定し、周囲をひととおりカバーできるようにした。そして侵入すると「電子狗」が大きな警報を発するようにした(e, f)。 昨年自作した温感警報機は60デシベルと音が小さすぎた。カメラに写ったイノシシは警報音に一瞬怯んだがすぐに何事もなかったかのように餌を探していた。今年は中国製品の「電子狗」を2台使っている(e, f)。自作するよりもずっと安く済み、音のレベルも90〜100デシベルとかなり大きい。警報音が鳴ると慌てて逃げ出す姿がカメラに写っている。ただ、さすがに中国製品、かなりの頻度で動作不良を起こす。センサーは感知してもしばしば音がでない。 |
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慣れない作業の一日 | |||||||
スズキのアルトとキャリー、トヨタ プリウスのタイヤをスタッドレスに交換した。駐車場やその周辺がイノシシのために耕起した田圃のようになってしまったので、少しでも平らな位置に車を持ってきて、車の底に厚板を敷いて、そこにジャッキを載せ車体を持ち上げた。軽自動車のタイヤは軽いが、プリウスのタイヤは結構思い。タイヤ交換を終えると腰が辛い状態になっていた。 堆肥に水をやろうとホースを伸ばして蛇口をひねったが一向に水が出ない。いろいろ調べてみると巻き取りホースの両端近くに枯葉や小石が詰まった状態になっていた。ホースの両端付近を切断してゴミを取り除くと再び放水できるようになった。 |
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庭の生け垣だった(おそらく)樹木がいつの間にやらかなり伸びている。入居当時はさほど気にならなかったが、今や電柱からの引き込み線や光ケーブルに接触しそうになっている。昨日意を決して脚立を使ったり細い樹木に登ったりしながら、上部を思い切って切断した。ノコギリだけでは埒があかず、軽トラの荷台の上から2mの長柄付きチェーンソーで切断した。 | |||||||
明橙色のフユヤマタケ | |||||||
昨年も同じような感想を抱いたのだが、フユヤマタケには色味がかなり異なる仲間があるようだ。まるでキヌメリガサのような明黄色から明橙色を帯びたものがある(a〜c)。 厳密にはフユヤマタケとは違う種なのかもしれないが、地元できのこ狩りをする人たちはフユヤマタケとして食用にしている。顕微鏡でミクロの姿を観察する限りでは、いわゆるフユヤマタケとこの明橙色のきのことの間に差異があるようには思えない。 まだこの時期になっても松林にはアミタケ(d, e)やフウセンタケの仲間(f)が結構見られる。 |
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一昨日もまたまたきのこ実験区がイノシシに荒らされた。電気柵で囲って通電してからは広範囲にわたって大規模に掘り返されるケースは減ったが、相変わらずかなりの頻度で侵入を繰り返してくる。以前と違うのは突破して侵入してくるイノシシは1〜2頭のようだ。 | |||||||
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