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いわき公園では多くのベニタケ属が | |||||||||||||
昨日朝市内のいわき公園を散歩したところ、多くのきのこが出始めていた。数も多くきれいな姿の子実体が多かったのはアカハツ(a, b)だった。すぐ脇にはチチアワタケ(c, d)やらヒカゲシビレタケ(あるいはアイセンボンタケ)の幼菌(e, f)が見られた。 そこから50mほどの間には、ツルタケ(g, h)、チチタケ属(i, j)、ベニタケ属(k, l)のきのこが多数見られた。この他にも赤色のベニタケ属や、白色〜淡黄色のベニタケ属など、他にも7〜8種類のベニタケ属が目立った。これから多くのきのこが出てくる気配を感じた。 |
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帰路石森山経由で自宅に戻ったが、途中で砂利道に多数出ていたきのこをなんとなく持ち帰った(m, n, o)。胞子を見た後(p)、このところずっと使っているナマクラカミソリでヒダの断面を切った(q)。KOHで封入しても特に変化はない。縁シスチジアは薄膜の棍棒状をしている(r)。
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昨日の午後は雨がシトシトと降り出しやがて本降りになったが、今朝はよく晴れている。 | |||||||||||||
庭に出たきのこ二題 | |||||||
庭の稲わらからナヨタケ科と思しききのこが束生していた(a〜c)。多分先日取り上げたきのこと同一種だろう(雑記2015.6.13)。先日のそれと異なるのはカサ表面のひび割れ方だ。胞子は多めのKOHで封入して発芽孔付近に合焦した(d)。ヒダを切り出して子実層をみれば担子器が並んでいるが面白くもなんともない(e)。そこで、胞子を帯びた担子器を上側から眺めることにした。(1)から(4)へと合焦位置を下げながら撮影した(f)。かつてササクレヒトヨタケ(雑記2009.11.19)やクズヒトヨタケ(同2002.12.5)で遊んだときのような面白い姿は捉えられなかった。
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いまひとつはキコガサタケだ(g)。例年なら5月頃からいたるところに出るのに、今年はこれが初めてかもしれない。何の変哲もないきのこだが、胞子には発芽孔があり(h, j)、なんといっても縁シスチジアの形が面白い(i, k, l)。対物レンズを油浸100倍にせずとも楽しめる(h, i)。
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部屋の中のあちこちにダンボールが積み上がった。本棚はいずれもスッカラカンになった。 | |||||||
きのこの姿がぼちぼちと | |||||||||||||
海辺の寺社林の遊歩道を歩いてみた。先週はほとんどきのこがなかったが、少しずつきのこがでてきた。テングタケの仲間(a, b)、アカカバイロタケ(c, d)、チギレハツタケに似たきのこ(e, f)、オオホウライタケ(g, h)、ミドリスギタケ(i, j)、キツネノカラカサ属、チチタケ属などのきのこが見られた。今シーズン初めて比較的若くて大きなカンゾウタケに出会った(k, l)。先日までに出会ったカンゾウタケはいずれもみな老菌ばかりだった(雑記2015.6.5)。
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このところ不安定な天気が続いているが、雨はほとんど降らず、降っても雨量はゼロに近い。 | |||||||||||||
捨てる前に顕微鏡で覗いてみた | |||||||||||||
いわき公園で出会ったアカハツ 文献類や試薬類、カバーグラス、スライドグラス、カミソリ刃などの大部分を梱包してしまったので、手抜きをしてプラパラートを作成した。胞子紋をカバーグラスにとりそれを撮影し(c, d; i)、そのカバーグラスをアルコールで拭いて、次にヒダの断面を切り出して水で封入した(e, j)。 普段なら改めてヒダの一部を切り出してフロキシンなどで染めてから撮影するのだが、今回は最初に一枚だけ切り出したヒダを対物レンズの倍率だけを変えて撮影した。上段の画像はハツタケのもので、下段の画像はハラタケ属のもの。 |
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きのこ関係で残っているのは保育社図鑑、メインの顕微鏡・実体鏡、簡易検鏡セットだけになった。メインの顕微鏡・実体鏡2セット、メインパソコンは来週6月22日に再び自分たちで運ぶ予定にしている。検鏡撮影ができるのも21日午前中までか。 | |||||||||||||
ミヤマトンビマイがひとつも見つからなかった | |
昨日早朝いわき市の自宅を出て日光市の転居先まで、顕微鏡やプロジェクタ、試薬類、ノートパソコンなどをプリウスに積んで走り、最低限の掃除をしてきた。契約日はまだ先なので、水道・ガス・電気が使えない。そこで濡れ雑巾や水を満たしたペットボトルなどを持っていった。明るい時間にいわき市を出発して、明るい時間帯に戻ってくることができた。いわき市から転居先までは約200Km程だが、一般道を走るので4時間ほどかかる。途中国道四号線で通勤ラッシュの渋滞などに巻き込まれたりしたが、ほぼ予定通りの時刻に到着した。 日光杉並木で杉の老木の周囲を歩いてミヤマトンビマイを探したがひとつも見つからなかった。例年なら今の時期10分も探せば幼菌や若い菌を含めて5〜6株は見つかるのだが、今年は様子が違っていた。30分ほど探してみたが一つとして見つからなかった。 |
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いわき公園で出会ったアセタケ属 | |||||||||||||
県営いわき公園を歩いてみると、アミタケ、アカハツ 柄の基部は弱い凹頭状で、柄は比較的平滑(c)。胞子は大きなコブに覆われている(d, e)。ヒダを一枚切り出してみた(f)。縁シスチジアも側シスチジアも厚膜で、形と大きさはほぼ同じくらい。先端にクリスタル状の結晶やらゴミ状のものをつけている(g, h)。担子器(i)、ひだ実質のクランプ(j)、カサ表皮(k)などを確認した。柄上部の表皮にはヒダのシスチジアと似たような柄シスチジアが見られる(l)。コブアセタケなどに近い種かもしれない。 |
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今日はこれから栃木県日光市の転居先に顕微鏡4台と試薬類を運び、部屋の掃除をしてから帰ってくることにした。前回(2012年1月)引越業者に顕微鏡の運搬を依頼したところ、保険料も含めて非常に高くついた。今回は精密機器の運搬は自分で行うことにした。 | |||||||||||||
前日は何もなかった場所に突然に | |||||||
今朝4:30頃庭に出てみると、以前稲わらを敷き詰めたあたりに繊細なヒトヨタケの仲間があちこちに出ていた(a〜c)。昨日この場所にはきのこは何一つなかった。さらに、ほとんどすべてのきのこのカサは反り返っていて、閉じた状態のツボミ状のものはひとつもなかった。ツボミを得ようと思えば、まだ暗いam2:30〜3:30頃に採取しなくてはなるまい。 凍結ミクロトームを使える環境にあれば、カサが反り返ってしまったきのこでも、比較的楽にヒダ切片を作成できようが、一般的にはもはやヒダの断面を切り出すことは無理だろう。ピスに挟めばその瞬間にヒダはペシャンコになってしまう。実体鏡の下に置いてもカミソリを当てた瞬間に崩れてしまう。しかし、ヒダ切片を得られなくてもシスチジアや担子器の様子はわかる。 この仲間のきのこは胞子を見ればおおよその見当はつく。このきのこの胞子は鈍いイボに覆われている(d, e)。保育社図鑑によれば、ザラミノヒトヨタケということになろう。 |
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梅の木のアカホシテントウの蛹はアリの総攻撃にあって半数ほどが死んでいた(f)。 | |||||||
庭に出たナヨタケ属のきのこ | |||||||||||||
数日前に庭の一角にナヨタケ属らしききのこが出ているのに気づいた。当初はどうでもよいと思って放置していたのだが、このところ近所にきのこがほとんどない。そこで、最盛期をすぎたこのきのこ(a〜d)を持ち込んで検鏡して遊んだ。 胞子には発芽孔があるが(e)、濃硫酸で封入するとより明瞭にわかる(f)。カサの一部を実体鏡下においてヒダを5〜6枚一緒に切り出した。そのうちからヒダ先端のシスチジアがよく分かるものを選んで撮影した(g〜j)。担子器(k)、ひだ実質のクランプ(l)なども見て楽しんだ。それにしても、この仲間のきのこはヒダがすぐにペチャンコになってしまい、切り出しが難しい。 |
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梅の木に付いた赤グロ粒々と悪魔の口 | |||||||||||||
庭の北側の梅に今年は僅かしか実がつかなかった(a)。朝、近くでふと枝をみると赤黒いツブツブが沢山ついている(b)。そばに寄ってよくみれば、粒には孔があったり(c)、その近くに白色の卵の抜け殻のようなものが沢山ついている(d)。 周辺では昆虫の幼虫らしきものが頻りと動いている(e)。幼虫の周りには悪魔の口の様なモノが沢山見える(f, g)。どうやら何かの蛹らしい。一部では中から黄色い虫が這い出し(h)、羽化を終えると黄色いテントウムシになった(i, j)。テントウムシはそのうち葉裏に移り黒味を帯びた(k)。しばらくすると黒い中に大きな赤い点を2つもった成虫になった(l)。 赤黒い粒々と白色の抜け殻はタマカタカイガラムシで、刺の生えたイモムシや悪魔の口のようなものは天敵のアカホシテントウらしい。羽化は(h)→(i)→(j)→(k)→(l)のように進んだ。 |
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きのこがほとんどないので、庭の梅の木の下に脚立と三脚を構えて、ヤブ蚊に刺されながら、ジックリと羽化の様子を観察したり撮影することができた。転出届の提出、国民健保証の返却、印鑑登録廃止、戸籍謄本の交付手続きを済ませた。 | |||||||||||||
腐った干魚のような嫌な臭い:アカカバイロタケ | |||||||||||||
近場では寺社林にも自然公園にもきのこの姿はほとんどなく、かろうじてアカカバイロタケだけが見られた(a, b)。引越の荷造りにいい加減うんざりしているので気分転換に遊んだ。 ヒダには子ヒダや孫ヒダはなく、親ヒダが随所で二股に分かれている(c)。念の為に試薬御三家をヒダにふりかけて20分ほど経て撮影してみた(d)。乾燥気味で胞子紋はあまり落ちなかった。胞子はお決まりのメルツァー試薬で封入して表面模様(e)と輪郭部(f)に合焦した。 ヒダの一部をピスに挟んで切り出した(g)。改めてヒダを実体鏡下で切り出してメルツァー試薬で封入してヒダ先端部を見た(h)。倍率を上げると縁シスチジアが明瞭に捉えられた(i)。側シスチジアも同じような大きさと形のものが多かった。それにしても嫌な臭いのきのこだ。 改めてヒダの一部をピンセットで摘んでKOHでほぐしてからフロキシンで染めてみた。シスチジア(j)と担子器(k)をいくつも眺めてそれらしく見えるものを撮影した。最後にカサ表皮を切り出して水で封入して撮影した(l)。いつのまにかきのこの周囲は小さなウジ虫だらけになっていた。 |
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顕微鏡関連の荷物をダンボールに詰めた。スライドグラスやカバーグラス、カミソリ、フラスコ類、シャーレ、メスシリンダー、予備レンズ、撮影装置を始め、ピスやらフスマ、プレパラートケースなどこまごましたものが結構多いのに閉口した。うんざりして途中で放り出した。 | |||||||||||||
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