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男鹿高原の春はまだ先 | |||||||
栃木県北の男鹿高原では、例年4月半ば頃になると男鹿川の河原斜面にオオズキンカブリタケが出始めゴールデンウイークの頃に最盛期を迎える。昨日5年ぶりに男鹿高原を散策した。会津西街道は昨年の集中豪雨で大きな被害を被り、谷筋の様子は激変した。男鹿高原もその例外ではなかった。未だサクラは咲かず(a)、オオズキンカブリタケの姿は全くなかった。 昨年12月のミニ映画会「境界線:福島のつぶやき」(雑記2015.12.30)の折りに知りあったSさんが、中三依に住むことを思い出して、帰路寄ってみた。住所も名前も覚えていなかったがすぐに分かった。周辺も豪雨の被害ですぐ先は通行止めになっていた(b)。自家焙煎のおいしいコーヒーをご馳走になり、1時間ほどお邪魔してしまった。近くの湿生植物園の遊歩道で立ち枯れの樹から若い硬質菌を採取した。傘に微毛が密生している。オオチリメンタケのようだ(c)。 |
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自宅庭のタラノキ2本が電線の高さを超え、4mほどに伸びていたので(f)。地上60cm付近でバッサリ切った。先端のタラの芽もかなり大きくなっていた。茶室前の斜面ではサンショウが新芽をだし(d)、チューリップが花開いている(e)。 | |||||||
鬼怒川方面もキノコなし | ||||||
昨日鬼怒川レジャー公園と竜王峡の鬼怒川遊歩道を歩いてみた。レジャー公園は例年だとゴールデンウイークの頃にショウジョウバカマが盛りとなるが、今年は暖かいせいか既に花季は終わっていた。ヒトクチタケなど一部のヒダナシタケ類がみられただけだった(a)。 竜王峡の駐車場には中国人観光客を乗せたツアーバスがやってきていて賑やかだったが、遊歩道は人も少なくとても静かだった。渓谷の景観は楽しめたが(b, c)、キノコの姿はまるでなく、樹液酵母(d)やらサンショウウオの卵、幼生などがみられただけだった(e)。エツキクロコップタケはじめ例年ならみられる子嚢菌は影も形もなかった。 |
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昨日はかたくりの湯が休館日なので日光温泉に行った。かたくりの湯より数キロ遠いが、入浴料が実質80円なので、一人で行っても交通費込みの値段は250円程度。自宅の風呂を沸かすより遙かに安い。今月は自宅の風呂に入浴したのは2回ほどだろうか。 | ||||||
全文検索システムnamazuを廃止した | |||||||
namazuシステムの使用を諦めた主因は、インデックスファイルの作成がPerl5.8系までにしか対応していないことにあった。そこで、namazuのインデクス作成時だけPerl5.8系を使い、それ以外ではPerl5.22系を使うことにした。切り替えにはバッチファイルやシェルスクリプトは使えず結構面倒くさく、何度かやってみたがうんざりした。namazuはやはり「過去」のものだ。 今後はGoogleのカスタム検索(a, b)なりYahooのカスタムサーチ(c, d)を使っていくことにした。該当する用語がないと類推検索でとんでもない用語にヒットするが、これは、そういうものとして受け入れるしかなさそうだ。namazuでは文字化けをしてしまうため不可能だった「凵vなどを含む語であっても、GoogleなりYahooでは問題なくヒットする(e, f)。 ヒットまでのタイムラグを先日の雑記で1週間と書いたが、普通は両者ともおおむね10日から2週間ほどかかる。最近の記事にはヒットしないが、これはそういうものだとして諦めるしかなさそうだ。最近の語彙や内容に関しての検索ならファイル名さえ分かればおおよそ見当がつく。これにはEverythingなどの高性能ファイル検索ソフトをつかえばよい。 Googleカスタム検索にするか、Yahooカスタムサーチにするか、さていずれにしたものか? |
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Googleは広告がうるさいのでとりあえずYahooカスタムサーチを使ってみよう(c〜e)。 | |||||||
再び散歩途中でアミガサタケ | ||||||
昨日早朝明神地区を散歩したときのこと。コシアブラ、タラの芽、ハリギリの芽はいずれも非常に小さな内に採られてしまって、ほとんど残っていなかった。近所の農家から、まだ1〜2cmにもならないうちに採られてしまう、と聞いていたが、まさにその通りだった。 散歩からの帰路、道路脇をふと見るとアミガサタケが沢山でていた。多くはトラクターで踏みつぶされていたが、数十個はきれいな姿のままだった。そこはウド畑だった。そうだ、アミガサタケはサクラやツツジばかりではなく、ウドとも相性がよかったのだ、と思い出した。 |
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熊本県を中心に九州が大変なことになった。昨日はテレビも終日地震情報を流していた。NHK第二放送も語学講座をすっ飛ばして臨時緊急ニュースを流し続けていた。現地とは電話がほとんど繋がらず、知人・友人たちの様子が皆目分からない。 | ||||||
後日のためのメモ:4月の整理で処分したもの | |
Tulostoma関連の電顕ネガフィルム約2,000枚、同じくMDデータで10数枚。そのベースとなった金属製の電顕資料が数百個。 (Tulostoma標本は数年前にすべて科博に納めた) スライドグラスに採ったハラタケ類の胞子紋標本が100枚入り木製ケースに6〜7箱、濾紙保管が約1,000枚。これで胞子紋標本は手元に一切なくなった。 きのこの標本類も、おおかたを処分したので手元にはいくつかのプラスチック製防湿ケースだけになった。昨年10月以降に採取の硬質菌標本はそのまま保管してある。 顕微鏡パーツも、金属ゴミとして出したり人に譲った分も含めてかなり処分した。日常使用している顕微鏡周りのパーツは温存してある。 結果としてさらに20枚以上の段ボールを資源ゴミとして出した。資源ゴミ(段ボールなど)を出せるのは月に一度なので、しばらくはまるで引越直後の様相を呈していた。 昨日はよく晴れたが北風がとても強く寒かった。日光植物園の開園日で、am10:30から桜の学術的ガイドがあり、これに参加して先日に引き続いてサクラの実地学習をした。チョウジザクラとカスミザクラはまだ咲いていなかった。マメザクラはよく咲いていた。フジザクラがマメザクラの一種だと初めて知った。富士山の山梨県側では、例年フジザクラが満開になる頃に、二合目から三合目にかけてシャグマアミガサタケとオオシャグマタケが出る。 深夜九州地方で先日の地震(益城町)よりも更に大きな地震があったようだ。心配だ。 |
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今シーズンはじめての軟質菌の検鏡 | |||||||||||||||||||
一昨日近くのシイタケほだ場で採取したPsathyrella(ナヨタケ属)のきのこ(a, b)を検鏡した。傘と柄をもったキノコを検鏡したのはたぶん今年に入って最初ではないだろうか。今年最初ということで念のために、観察過程をやや詳細に記しておくことにした。 最初にシイタケほだ場で材がコナラであることを確認した。胞子紋をとる処置をして、傘や柄の肉眼的特徴を記し、それぞれのサイズを計測した後、傘から基部までを縦断した(c)。その頃には胞子紋が採れたので(d)、それを水道水(e)と濃硫酸(f)で封入して検鏡した(油浸100倍)。 ついで、ヒダを一枚スライドグラスに乗せて(g)、生物顕微鏡で縁をみた(h, i)。縁シスチジアは嚢状やら紡錘形をしている(i)。次いで、ヒダ数枚をまとめて切り出し、キブシのピスに挟んで、ボルトナット簡易ミクロトームに挿入して切り出した(j)。側シスチジアがある(k, l)。 その後、上述のボルトナットミクロトームを使って傘表皮を切り出した(m)。上表皮は細胞状をしている(n)。最後にヒダの縁を含めて2〜3mm四方ほどの小片をつまみ出して、フロキシンで染めたのち、3%KOHで封入して、カバーグラスの上から押しつぶした。これを油浸100倍レンズで確認して、縁シスチジア(o)、側シスチジア(p)、担子器(q)、クランプの有無(r)などを確認した。 |
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上記の観察から分かったことをもとに図鑑やモノグラフにあたると、ナヨタケ属(Psathyrella)のイタチタケ亜属(Subgen. Drosophira)コナヨタケ節(Sect. Obtusatae)のキノコであると判明した。ついで、その節に含まれる国内産既知種にあたると、コナヨタケ(P. obtusata)ないしアシナガイタチタケ(P. spadiceogrisea)のいずれかに該当する。アシナガイタチタケのようだ。 ふだんはこういった過程をいちいち撮影したりはしないので、短時間で検鏡結果はすぐにわかる。また、いちいち薄片を作ったりせずポイント部分だけを検鏡する。しかし、あらためてていねいに撮影してみると思いの外時間がかかった。今回はボルトナットミクロトームとキブシのピス、柄つきカミソリ、先細ピンセットを使って作業をした(小道具)。 |
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フクロシトネタケ属菌が大きくなり始めた | |||||||||||||
昨日朝、鹿沼市の千手山公園に行ってイチョウとサクラの樹下を覗いたが、きのこの姿は全くなかった。そのまま戻って近くのシイタケほだ場に行ってみた(雑記2016.3.31)。前回この場所ではまだみられなかったフクロシトネタケ属のきのこが多数でていた(a, b)。形こそ径6〜8cmと大きいが、いずれもまだ未成熟で胞子紋は落ちなかった。 傘と柄をもったきのこは三種類ほど出ていた。すでにセンボンクヌギタケは見られず、ナヨタケ属(c, d)、キシメジ科らしいキノコ(e, f)、ニガクリタケ(g, h)だけが出ていた。 硬質菌は小さな幼菌を作り始めたものがいくつか見られた。ホウロクタケが相変わらず面白い姿を見せてくれた(i, j)。ダイダイタケも若い菌が少しずつ増え始めている(k, l)。 |
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思いがけない場所にアミガサタケ | |||||||
朝の散歩に出て住宅街の外れにさしかかった頃、足下をふと見るとアミガサタケがでていた。近くにサクラやツツジはもちろん樹木は全くない。先月末から、サクラやツツジの下をさんざん探してきたがいっこうに出会えず、思いがけない空き地にいくつも出ていた(a, b)。 散歩コースの途中には山菜として人気のある草や灌木がいろいろ見られる。ちょうど今の時期はコシアブラ(c)、タラの芽(d)、ハリギリ(e)などはようやく小さな新芽が顔を出したばかりで、採り頃はまだ一週間ほど先になりそうだ。周辺には「クマ出没中注意!」の看板が見られる。 知人の農家の話では、タラの芽やコシアブラの人気は高く、まだ非常に小さな新芽の内に摘んでしまう人が多くて、年々食べ頃の若葉や新芽を得られにくくなってきたという。 |
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三春の瀧桜とオオズキンカブリタケ | |||||||||||||
昨日夜中のam3:10に日光市の自宅を出発して、福島県三春町に向かった。瀧桜を鑑賞できる広大な駐車場に到着したのはam5:10頃だった。すでに50〜60台ほどの乗用車が駐まっていた。軽く仮眠をとり車中で朝食をとってから、瀧桜をたっぷり堪能した(a〜e)。am6:30には駐車場を後にしたが、すでに車は120台を超えていた(f)。前日の日曜日はam6:30には優に300台を超え、周辺の道路は終日、広範囲にわたって大渋滞が起きていたという。 そのあと三春町の知人宅の斜面に毎年発生するオオズキンカブリタケを観察に行った。今年は直ぐ脇のソメイヨシノは七分咲きくらいだったが、きのこの方はまだ未成熟な子実体が大半だった。それでも、成菌の姿を60〜70本ほど見ることができた(g〜l)。多くの子実体が成熟して最盛期を迎えるのはおそらく4〜5日後のことだろう。発生時期はほぼ例年通りだ(雑記2015.4.18、同2014.4.10、同2013.4.13、同2012.4.26)。 |
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am7:10頃にはオオズキンカブリタケの観察を終えて帰路についた。新甲子トンネルを越え南会津方面に出て会津西街道を南下するコースをとった。西郷村辺りから雪が舞いだし、会津田島から栃木県の上三依あたりまでずっと雪が舞っていた。am11:50頃に帰宅した。 | |||||||||||||
大谷川公園でもきのこはまだまだ | |||||||
おそらくまだ何も出ていないだろうとは思ったが、モミもあればサクラもあるので、もしやと思い近くの大谷川公園に行ってみた。やはりまだきのこはほとんど出ておらず、かろうじてニガクリタケが見られた(a, b)。他には多年生のホウロクタケやら(c)、カワラタケ(d)、ネンドタケ(e)などが見られたが、いずれも最近発生したものではない。イチリンソウやニリンソウの群落があちこちにあるので、周辺をさがしてみたがアネモネタマチャワンタケは見つけられなかった。
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[結局もとのnamazuに戻した] 自サイト内の検索エンジンをUnicode版msearchに変えてはみたものの(雑記2016.4.5)、結局もとのnamazuシステムに戻した。検索用語に適切にヒットしなかったり、非検索フォルダーを指定しても期待通りに稼働せずに、不適切なダブりや過剰なヒットをしてしまう。たとえば「千手山公園」という語を含むページは一つしかないのだが、msearchでは無数にヒットしてしまう。 ただ、namazuにも重大な欠陥があって、いくつかの漢字をや仮名を含む語では検索欄が空白になったり、文字化けを起こして検索できない。たとえば蘚苔類で頻出する「凵v「剳ソ」「剋普vといった用語には全くヒットしない。さて今後はどうしたものか? |
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