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ナラタケモドキがやっと出てきた | |||||||||||||
昨日の朝、日光だいや川公園を散策すると相変わらずいろいろなきのこが出ていた。テングタケ属とイグチの仲間を主体とした夏のきのこが圧倒的に多いが、秋のきのこも出始めた。ナラタケモドキがあちこちで見られはじめた(a, b)。あれほど多数の「ちたけ狩り」が蠢いている割にはチチタケは相変わらずよく見かける(c, d)。 圧倒的に数が多いのはミドリニガイグチで、幼菌から老菌まで多数見ることができた(e, f)。ムレオオイチョウタケも相変わらず次から次へと出続けている(g, h)。シワチャヤマイグチがいまだに出ているが、カサ表面のしわが弱いものばかりになってきた(i,j)。アカジコウに近い仲間が再びでてきた(k, l)。カサの色が褐色を帯びていて、柄上部の網目模様が弱く、変色性がやや強いが、胞子やカサ表皮の構造はアカジコウとほぼ同じだ(雑記2016.9.1)。 |
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[例幣使街道沿いの美味しい蕎麦屋] 先日は塩谷町の「ぼうじぼ」の蕎麦を食べたが(同2016.9.5)、昨日は日光市の例幣使街道の文挾(ふばさみ)駅近くにある「野点庵(のだてあん)」で蕎麦を食べた。杉並木をはずれた雑木林の中にある店で安くて非常に美味い(m〜o)。自宅から車で10分と近いのもよい。 転居以来ようやく鹿沼市の彫刻屋台を見ることができた(q, r)。年中見学可能な屋台があるのだが、過去二回ともたまたま定休日で見られなかった。三度目の正直だった。 |
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アカジコウ:管孔がわずかに青変し、柄に細かい網目 | |||||||||||||
アカジコウに出会ったのはあまりにも久しぶりだったので(a, b)、どんな特徴を持ったきのこなのかすっかり忘れていた(雑記2001.7.29)。孔口がこんなに黄色味を帯びているとは思いもしなかった。切断すると管孔の部分がわずかに青変したが(c, d)、半日もするとカサ肉や柄肉の上部が赤変した(e)。柄表面の網目模様は、柄の上半部に多くとても細かい(f)。 組織をKOHで封入し押しつぶして胞子を見たとき(g)黄色味を帯びていた。改めて胞子紋をとって水封してみるとやはり黄色かった(h)。担子器は見えても(i)、シスチジアらしき構造は見つけられなかった。ただ子実層にはなんとなくほかと異なった組織がある(j)。カサ表皮は水道水で封入したとき淡紅色を帯びていたが(k)、KOHで封入すると単なる黄褐色になった(l)。 |
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昨日は終日雨。強くなったり弱くなったり。夕方になってようやく大雨洪水警報が解除された。 | |||||||||||||
那須塩原市の都市公園にて (2) | |||||||||||||||||||||||||
昨日のテングタケ類同様に、那須塩原市の都市公園を散策したおりに出会ったイグチ類を独断と偏見で、種名などは掲げず掲載した。画像は2枚ないし3枚を一単位としてある。 興味深いことに、日光の都市公園ではいまだにヤマドリタケモドキ、シワチャヤマイグチ、アカヤマドリが多数でているが、この公園では一つも出合わなかった。最も多かったのはニガイグチモドキとクリイロイグチの仲間で、幼菌から老菌まで、薄い色のものやら暗く濃い色のもの、柄の短いものややたらに長いものなど変化にも富んでいた。 |
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那須塩原市の都市公園にて | |||||||||||||||||||||||||
昨日午前中、那須塩原市の都市公園を散策した。公園の入口から駐車場までの道の両側には車中からもよく見えるほど多数のきのこが出ていた。園内を歩き出すと、ほとんど先に進めないほど多くのきのこが出ていた。たかだか1km程度歩くのに4時間ほどかかった。 今年の異常な天候を反映してか、夏のきのこであるテングタケの仲間とイグチの仲間が圧倒的に多く、キシメジ科やフウセンタケ科のきのこはとても少なかった。ベニタケ属、クヌギタケ属、アセタケ属もいろいろ出ていたが、これらは一つも観察・撮影はしなかった。 今日の雑記では、それらのうちからテングタケ属のきのこだけを、いちいち種名などを掲げずに、出会ったものを以下に掲載した。いずれの種も数十個以上の子実体が見られたが、それらのうちから撮影したものの一部を適当にピックアップした。 |
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圧倒的に多かったのは、ガンタケとコトヒラシロテングタケだった。日光だいや川公園などではヒメコナカブリツルタケやカバイロツルタケが圧倒的に多いが、これらは少なかった。 | |||||||||||||||||||||||||
ひしめきあって出るムラサキヤマドリタケ | |||||||
ムラサキヤマドリタケといえば、都市郊外の雑木林などに単生するものとばかり思っていた。群生するものなど見たこともなかった。一昨日那須塩原市の那須野が原公園に立ち寄ったとき、駐車場を囲む雑木林の下を見て呆れた。ムラサキヤマドリタケがあちこちでひしめき合って出ていた(a)。一つ一つ離れて出ているものの方が少ないくらいだった(c, d)。中には、カサ径25cmを超える大きな子実体すらいくつもあった(e)。これらの群生するきのこはさらに菌輪を作っていた。菌輪の中にはなぜかヘビキノコモドキばかりが目立った(f)。
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[日光だいや川公園では] 連れ合いを耳鼻科まで送り、診察を受けている合間に、ちょこっと車を走らせて日光だいや川公園まで行ってみた。駐車場まわりを10分間ほど歩いた限りではきのこは少なく、キイボカサタケ(g)、アカイボカサタケ(h)、異形担子器・異形胞子をもったアカヤマタケ属(i)、ナメクジが食事中のキニガイグチ(j)などがみられた。遠くにキクバナイグチのようなきのこが見えた(k)。近寄ってみるとムラサキヤマドリタケだった(l)。周囲を見れば、同じように乾燥してカサが割れたムラサキヤマドリタケが多数あった。しかし、那須野が原公園と同じような群生の光景はなかった。 |
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観音沼周辺の豊富なきのこたち | |||||||||||||
観音沼の畔はまさにきのこの宝庫だった。昨日の雑記で数種類のイグチをとりあげたが、ここでは気まぐれに、この日出会ったものからいくつかのきのこを掲載した。 アカジコウに出会ったのは実に久しぶりのことだった(a, b)。いろいろな形でオクヤマニガイグチがやはり多数群れていた(c, d)。他にも大型イグチの仲間は5〜6種類ほどが群れていた。ハンノキイグチやハナガサイグチなども見られた。 ツエタケの仲間が数種でていたが、カサと柄が特徴的なものだけを採取した(g, h)。ベニヤマタケによく似たきのこは赤色が鮮やかだった(i, j)。肌色でヒダが垂生のきのこは、いずれも地肌の出た遊歩道上に出ていて、泥汚れが強かった(k, l)。 観音沼とは対照的に西郷村の剣桂遊歩道では、ナカグロモリノカサが多数でていたが(e, f)、ほかにはタマゴタケ、ムカシオオミダレタケ、ヒメスッポンタケくらいしか見られなかった。 |
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観音沼は静かで快適な散策を楽しめた。この日の宿は湯元温泉にとったが、茶臼岳の中腹からの景観や泉質こそ優れていたが、食事はお世辞にも褒められたものではなかった。
[ぼうじぼ:塩谷町の美味しい蕎麦屋]
今朝突然Windows10が重くなりメールのデータが消失してしまった。バックアップから何とか、8月28日までは回復できたが、それ以降のメールは回復できなかった! (am7:50)
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南会津地方:群生するきのこたち | |||||||||||||
一昨日(9/2)、南会津地域の下郷町にある観音沼を散策したところ、夏のきのこがあちこちで大群生をしていた。その一方、秋のきのこはまだとても少なかった。 これほど多くの大型イグチ類が群生している様はそう滅多にはお目にかかれまい。ここではそれらのうちから四種を選んだ。ヤマドリタケモドキ(a〜c)は十数ヶ所で8〜10個が群れて出ていた。すでに腐敗を始めたものも多く、周辺には不快な異臭が漂っていた。アカヤマドリ(d〜f)もまた5メートル四方の斜面に20個以上が群れる場所が数ヶ所あった。ミヤマイロガワリと思えるきのこも数十個が入り乱れて随所に発生していた(g〜i)。 甲子トンネルを抜けて西郷村に入ると、途端にきのこの姿は少なくなり、ただタマゴタケばかりがいたるところで群生していた(j〜l)。走行中の車中からも深紅のきのこはよく目立った。 |
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何とも奇妙な発生をするテングノメシガイの仲間をいくつか採取した(m)。数年前にもほぼ同じ時期に観音沼で出会っているが、その折は検鏡などはしなかった。今回はバラして覗いてみた。剛毛があるのでTrichoglossumの仲間らしい。胞子の隔壁は11〜15個ほどある。
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きのこが多数見られたのは観音沼周辺だけで、ほかの地域ではほとんど見られなかった。 | |||||||||||||
シミタケ:幼菌と成菌では子実層が違って見える | |||||||||||||||||||
このところカサと柄を持ったきのこがよく出ているが、あえてヒダナシタケ類を取り上げた。 今年の夏はあちこちでシミタケによく出会った。そこで小さな幼菌から十分に成熟した成菌までの姿を並べてみた。幼菌と成菌では子実層の部分がかなり違って見える(g〜i と j〜l)。新鮮な子実体に1-ナフトール・アルコール溶液を滴下した場合の反応は幼菌も成菌も変わりなく、一定時間経過後に濃紫褐色に変色した(n, o)。変色の色味などは典型的ではないが、白色腐朽菌ということだろう。成菌は大きくともまだ若かったのか、胞子紋はごくわずかしか落ちなかった(p)。菌糸組織は一菌糸型で、菌糸にはクランプがある(q)。(雑記2015.11.3) |
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昨日福島県下郷町の観音沼を散策してから西郷村の緑地をいくつか回った後、栃木県に入り那須温泉に泊まった。けさゆっくりと温泉を出発し、沼原湿原周辺と那須野が原公園を軽く観察して、先ほど昼過ぎに那須温泉から帰宅した。上は涼しかったが、下では猛暑が待っていた。 | |||||||||||||||||||
近場の都市公園はイグチだらけ (3) | |||||||||||||
一昨日の続き:近くの都市公園に発生しているイグチ類のその三。ヒメヌメリイグチ(a〜f)はまるでアキノアシナガイグチをミニサイズにしたような印象がある。幼菌の時は上部に白色で粘性のあるツバを持っている(b, f)。あまり大きくならないが、時にカサ径6cmを超えることもある(e)。 ミドリニガイグチとキアミアシイグチは、しばしば似通っていて分かりにくいことがあり、かつて両者の肉眼的違いを自分のためにメモしたことがある(雑記2009.7.26)。画像(g, h)はすぐにミドリニガイグチとわかるが、柄に網目のある画像(i, j)は一瞬キアミアシイグチを連想させるがこれもミドリニガイグチだろう。 連日の雨のためナメクジがいずれも巨大化している。昨日も何ヵ所かで食事中のナメクジに出会った。大きなアメリカウラベニイロガワリを巨大なナメクジがかじり続けていた(k, l)。 都市公園にはイグチ類ばかりでなく、テングタケの仲間も5〜6種、チチタケの仲間数種、ベニタケの仲間3〜4種、アセタケ属を3〜4種、キシメジ科の仲間5〜6種を数えた。 |
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東北旅行ができなくなったので、福島県南部を散策して那須温泉に泊まることにした。まだ暗いが、これから出発。昨日は実に久しぶりに宇都宮市の「田傳(たでん)」で鰻丼を食べた。中山道の「今井」(埼玉県)に勝るとも劣らない、フワーッとした感触のとても美味い鰻だった。 | |||||||||||||
近場の都市公園はイグチだらけ (2) | |
昨日の続き:近くの都市公園に発生しているイグチ類だ。大型のものを主体に、同じようなものをダラダラと列挙した。(d)〜(f')はいずれもアメリカウラベニイロガワリなのだろうが少しずつ違う。他にもテングタケ属、ホウキタケ属、ウスタケの仲間、チチタケ属、アセタケ属など数多く見られる。多数の大型菌が遊歩道やそのすぐ脇で蹴飛ばされたり踏んづけられたりしている。
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明日から10日間ほど青森県、岩手県を中心に東北地方北部に観察旅行に出かける予定だったが中止することにした。青森県の道路情報や岩手県の道路情報を見ると、行くことにしていた場所やその周辺がいたるところで通行止めとなっている。台風10号による被害は予想外に大きかったようだ。無理して出かけても、自然観察やきのこ観察どころか、被災地見物になってしまうことは確実だ。一年先送りか。 | |
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