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「ひきあげ湯葉」が消えてしまった | |||||
日光市中宮祠には昔から高品質で著名な湯葉製造所があった。岡本商店といって、華厳の滝近くに工場を構えて、周辺の割烹やレストランなどに商品を卸していた。20年以上前から奥日光に出かけたときは、岡本商店に寄って「ひきあげ湯葉」等を買って帰ったものだった。いわき市に住んでいた時も、日光に行けば必ず岡本商店には寄っていた。小売りは副業的に行っていたのであらかじめ予約しておかないとなかなか入手できないのが難点だった。 日光は湯葉の名所ゆえ日光市に転居してからはいろいろな店の湯葉を食べてみた。でも岡本商店に勝る店はなかった。鹿沼市にある「たまのや」が岡本商店に匹敵するように思えた。ここは小売り専門の店舗があるので、予約しておかなくてもいつでも買える。自宅からの距離も岡本商店とほぼ同じ。でも刺身湯葉だけは岡本商店の「ひきあげ湯葉」にかなわなかった。 「ひきあげ湯葉」が食べたくなって、昨日久しぶりに岡本商店に予約の電話を入れると、思いがけない返事が返ってきた。昨年11月末に廃業したという。職人の高齢化と設備機器の老朽化に耐えられなくて廃業の道を選択せざるを得なかったとのこと。 その岡本商店に推薦できる店を訪ねると、旧日光市の「日光湯波 ふじや」を紹介された(a)。昨日その店で「ゆばトロ」という刺身湯葉を買ってみた(b, c)。「ゆばトロ」は美味かった(d)。 |
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鹿沼市の沢沿いの山道巡り | |||||||
日光市で高湿度の谷筋を見つけたいが、標高の低いところが少なく、多くの谷がいまだに凍っている。そこで、やや標高の低い鹿沼市の山の中を走り回った。日光と同じで鹿沼市の山も杉林ばかりで広葉樹林は少ない。狭い行き止まりの山道をあちこち走り回ったがなかなか芳しい谷が見つからず、結局石裂山(おざくさん)の周辺をうろつくことになってしまった。 東側の登山口に通じる加蘇山神社の周辺は湿度の高い谷で、キヨスミイトゴケ(a)がいたる所からぶら下がっていた。コウヤノマンネングサ(b)、ホソバオキナゴケ(c)をはじめ多くのコケが見られたが、虫草や硬質菌はほとんど見られなかった。 西側の登山口の賀蘇山神社へはいったん里に下りて再び延々と走らねばならない。途中南摩ダム建設予定地を抜けて、県道246号線を前日光に向かって北上すると広い駐車場のある神社に着いた(d)。ここから石裂山への道筋はあまり湿度は高くないようだった。ホソバオキナゴケやカガミゴケ、シノブゴケ属は多数みられたが、キヨスミイトゴケは少なかった。キノコはダイダイゴケ(e)とホウロクタケ(f)に出会っただけだった。 |
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狂い間違って高級とんかつ店へ | |||||||
もともと肉は好きではない。野菜と魚があればそれで十分だ。ところが先日、今市駅近くで「ヒレカツ定食」を食べてしまった(雑記2017.2.15)。これが誤りのもとだった。何とも納得できない「ヒレカツ」に、トンカツなるものはこんなものだったのかと中途半端な疑問がわいてきた。 ネットで日光界隈のトンカツ店を調べると「あづま」という店の評判がよい。せいぜい定食一人前1,000円ほどだろうと勝手に思って、店のメニューと価格には目にも触れなかった。 昨日開店と同時に「あづま」に入ると木彫りのブタさんが迎えてくれた(b, c)。席についてメニューをみて驚いた(d)。一瞬ためらったが日光でピカイチとされる店を味わってみることにした。二人でヒレカツ定食とロースかつ定食を頼んだ。やがて暖かなカツがやってきた(e, f)。 厚くて柔らかなトンカツだった。かなりボリュームもあり味は上等だった。確かに「こだま食堂」のそれとはずいぶん違う。外食でトンカツを食べたのは40数年ぶりのこと。でもやはり肉は好みではない。同じ贅沢をするならウナギの蒲焼が一番だと再認識した。 |
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古典ギリシア語を学べる最後のチャンス | |
分類関係の文献を読むのにラテン語の知識は必須だが、そこに現れる専門用語の多くがギリシア語に由来する。それらほとんどはギリシア語のラテン文字表記にすぎない。だから不明な語彙もギリシア語辞書にあたればすぐにわかる。 現代科学の基礎用語の源はほとんどが古典ギリシアにある。ギリシア語の知識が多少でもあれば理解の幅が大きく広がる。といって独力で古典ギリシア語を学ぶのは大変だ。 しかし首都圏に在住する人は恵まれている。明治学院大学の言語文化研究所では古典ギリシア語等の各種講座を行ってきた。2016年度をもってすべての講座を終了することになっていたが、もう一年間に限って一部の講座を続けることになったという。 4月から古典ギリシア語初歩文法(講師:金子圭司氏)という講座が始まる。受講料は無料、参加資格は不問。こんな恵まれた条件で古典ギリシア語を学べる機会はそう滅多にない。2011年に金子講師による初歩文法を受講したがとても充実していた(雑記2011.4.15)。この際、この講座を受講して古典ギリシア語の世界に触れてみてはどうだろうか(金子圭司のブログ)。 昨年4月から今年の1月末まで、言語文化研究所の読書会に通ったが、さすがに毎週土曜日、日光から通学するのはいろいろと大変だった。4月からの読書会にも参加したいと思っていたが、多大な交通費負担ばかりではなく、土曜日がまるまる一日潰れてしまうことによる障害も多く、残念ながら最後の読書会参加は断念した。 |
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杉に着く白色のキノコ:その2 | |||||||
先日に引き続いて(雑記2017.2.21)、杉の樹皮や枝についている白色のキノコをじっくりと眺めてみた(a, b)。シックイタケと違って子実層面は薄歯状だったり管孔状だったり迷路状だったりと変化が大きい(c)。また管孔なり薄歯の間隔も1mmかそれ以上で、かなり粗い(d)。薄歯部も結構深い(e)。しかし、この季節に成長するとも考えにくく、全体にやや乾燥気味だった。 菌糸型は原菌糸と骨格菌糸の二菌糸型で、原菌糸にはクランプがある。胞子は全く見られなかった。子実層には担子器らしき構造もみられるが判然としない。ヒメシロアミタケだろう。 |
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知人からゆうパックで干し柿が届いた。ところが送付伝票の受取人欄は空白だった。送り主が書き忘れたのを、受付で係員がチェックしていない。「お届け先」に記されていたのは、郵便番号と電話番号だけ。一方「ご依頼主」の欄はすべて満たされていた。集荷局でもノーチェック。もっとも、郵便番号さえわかれば配達局への仕分けは可能だから、ここではチェックはないのかもしれない。このため配達担当局で受取人が誰なのかを調べて確認をとるのに手間取り、本来の配達日よりずっと遅れて到着した。初期動作とダブルチェックの重要性を感じされられた。 | |||||||
日光観光をしてしまった | |||||||
日光に転居してもうじき二年となるが、これまで一度も最大の目抜き通りの御幸町を歩いたことがなかった。そこでというわけではないが、昨日観光客をやってしまった。 市役所の日光総合支所は城のような木造の建物で観光客の間ではとても人気がある(a, b)。東武日光駅から東照宮など二社一寺に向かう御幸町の通りを散策するコースが外国人の訪問者の間では特に好評で、一年中観光客の姿が絶えない。ちょうど今の時期は日光鉢石宿のおひなさまという催しが行われていて、日光市郷土センターには沢山のひな人形セットが展示されている(d〜f)。通りの商店街の多くの店舗でもひな人形を飾っている。 この日は、いわき市の知人に日光名物の羊羹を送るつもりで訪れたのだが、老舗が五〜六軒あるのでどこの店の羊羹にしようか迷った。結局三ツ山羊羹本舗のものに決めた。むろん自家用にも塩羊羹を購入した。この通りからは女峰山がとても大きく見える(c)。 |
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体調不良などで三日間入浴していなかったので、昨日の温泉はことのほか気持ちよかった。 | |||||||
いわき市へ:羽田沼の白鳥 | |||||||
昨日は不気味な朝焼けのなかいわき市に向けて出発した。日光市の今市地区には雪はなかったが、隣町の塩谷町に入るころには畑一面が淡雪に覆われ、空からは細かな雪がフロントガラスを叩いた。大田原市の羽田沼野鳥公園に寄ってみたが、白鳥の姿は一羽もなかった。黒羽刑務所近くでは、薄雪に覆われた車が増えた。さらに栃木県那須町と福島県棚倉町との境界の戸中峠に近づくと随所で路面が雪に覆われ始めた。棚倉町を過ぎるまで何度となく氷路面でスリップしながら進んだ。スリップしてフラフラと尻を振りながら走る車も目立った。 友人宅で1時間ほど過ごしてから早い時刻にブレッドガーデンに着いたが、早々と駐車場は埋まり、パンを買う人の行列も長かった。並んでいると北風が強く、いわき市にしては久しぶりにとても寒い朝だったという。一番欲しいパンはたった一つしか残っていなかった。 羽田沼に朝寄ったときに白鳥が一羽もいなかったのが何とも不思議だった。そこで、改めて帰路で再び寄ってみた。多数の白鳥がいた。餌を貰えると思ってか、人のいるほうに群れ寄ってきた。羽田沼野鳥公園でやっと白鳥に逢えたわけだが、四度目の正直だった。 |
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杉に着いた白色のキノコ | |||||||
杉林を歩くと立ち枯れの樹や樹皮に白色のキノコがすっかり乾燥しきった状態でついている。カサ面をみるとみな同じように見えるが、子実層面をみると、細かな管孔のものあり、粗い管孔状のものあり、脈絡状のものありと、何種類かあるようだ。 そのうちの一つ、子実層面が細かな管孔になっている硬質菌を検鏡してみた(a, b)。孔口はとても細かく5〜8個/1mmで(c)、カサ肉部は薄く、管孔部も浅い(d)。菌糸型は、原菌糸と骨格菌糸の二菌糸型で、両菌糸ともとても細い。原菌糸にはクランプがある。 すっかり乾燥しているので、1-ナフトール・アルコール溶液による呈色反応はやるだけ無駄なので、試みていない。胞子はまったく見られず、シスチジアのようなものも見つからない。 フロキシン・消しゴム法(雑記2010.7.31)でキノコの微小片から菌糸をほぐしたが、なかなかほぐれず、カバーグラスが一枚割れてしまった。シックイタケとしてよさそうだ。 |
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今日はこれからいわき市へ向かう。美味しいパンを買って昔からの友人に会ってくる。 | |||||||
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