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ゴールデンウイーク初日 | |||||||||||
ゴールデンウイークの日光は観光客でごった返すので、出かける場合には時間帯と場所を選ばないととんでもない目に遭う。午前中に高原山の八方ヶ原大間々台の駐車場(alt 1280m)に軽自動車で出かけた。自宅からおよそ50Km弱、一時間15分ほどの道のりだ。 am9:20頃には既に20台ほどの車がいた(b)。「宇都宮」や「那須」ナンバーの車が半分ほど、県外車は首都圏が大半だった。駐車場からは栃木県と福島県の県境の山並みを見晴らせた(c)。雪はすでにすっかり消えて、森の林床は乾燥しきっていた(d, e)。モミが多いのでその周辺を重点的に見て回ったが、子嚢菌の姿は全くなかった。
am11:25頃、塩谷町船生まで戻ってくると、蕎麦屋「ぼうじぼ」の電光掲示板が珍しく「営業中」となっていた(f)。土日だけの営業だがこのところずっと閉ざされ、いったいいつ店を開けるんだろうか、いつもそう思って店の前を通過していた。 |
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帰宅途中で雨が降ってはきたが、大したことはなかった。しかし午後3:30を過ぎる頃から空は真っ暗となり、嵐のような風雨が襲ってきた。天気予報がよく当たっていた。 | |||||||||||
近場でもカンムリタケが出始めた | |||||||
自宅から7〜8Kmほど離れた場所に小さな湿地がある。この湿地の存在に気づいたのはつい最近、今年の3月初め頃のこと。水源は湧水らしく雨の少ない時期でも水が枯れることはなさそうだ。周辺は杉林ばかりなので、必ずカンムリタケが出るはずだと思っていた。 通勤時間が終わる頃にこの湿地に行ってみた。予想通りカンムリタケは出ていた。まさかこんな近くにカンムリタケの発生地があるとは知らずに、昨年は5月になってようやく足尾方面の前日光連山の林道で出会うことができた(雑記2016.5.16)。 |
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日光でも田植えが始まった。臨家の田圃でも午前中に田植えを終えていた。臨家の田圃の苗は自宅の二階から、久しぶりに望遠レンズを持ち出して撮影した。 | |||||||
今年もシャグマアミガサタケに出会えた | |||||||||||||
ゴールデンウイーク直前の戦場ヶ原に上がってみた。朝の赤沼駐車場はガラ空きで、観光バスは一台も見られず、広い駐車場には数台の乗用車のみだった(a)。 小田代ヶ原へ向かう遊歩道はまだ冬景色で(b)、随所にわずかに雪が残るだけだった(c)。キノコの姿はほとんどなく、唯一出会ったのは子実層が管孔となったアミスギタケに似たキノコひとつだけだった(d, e)。ハイカーの姿は自分たち以外まったくなかった。 弓張峠を越えてもカラマツの芽吹きには程遠く(g)、昨年の同時期と比べて季節の進み方はかなり遅い(雑記2016.4.28)。気温は摂氏3〜5度しかなく寒かった。 峠の下では今年もシャグマアミガサタケが出ていた。まだようやく出始めた状態で全体に小さな子実体が多く、確認できたのはざっと数えて20個ほどだった(h〜k)。そのすぐ脇にはカサとヒダをもった小さなきのこがいくつか見られた(l)。赤沼車庫に戻るバスに客は数人だった。 |
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シャグマアミガサタケの最盛期はこれから1週間ほど経た頃になるだろう。 | |||||||||||||
神出鬼没のアミガサタケ | |||||||
昨日は近くのコミュニティーセンターで定期健康診断の日だった。事前に申し込みをしていたので2週間ほど前に受診の案内などが届いた。それによると受付はam7:30からとなっていた。受付開始時刻には行列ができているだろうと思って、am7:00頃に自宅を出た。 わが地区のゴミ置き場は自宅から200mほどの位置にある。このあたりの街路には桜の樹があるがキノコの姿はみられない。そこからさらに100mばかり進んだところにも隣接地区のゴミ置き場がある。ふとその右手前下をみるとアミガサタケが出ていた(a〜c)。 案の定、am7:15頃には既に27〜28人ほどの行列ができていた(d)。センターの庭には宇都宮東病院からやってきたレントゲン車など四台が配置されていた(e)。7:25頃には受付開始となり、すぐに検診が始まった。平日の朝にやってこられるのは年寄りばかり(f)。もっとも、田舎はどこも若者が極端に少なくなり、独居老人や高齢夫婦だけの世帯ばかりとなっている。 検診を終えて帰宅したのはam8:45頃だった。検診を終えたら戦場ヶ原に上がろうと思っていたが、バリウムの詰まった腹の具合が安定せず、奥日光に上がるのは中止した。 |
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それにしてもアミガサタケのヤツ、桜樹下ではなくゴミ置き場の脇に発生するとは。 | |||||||
テンガイカブリタケには出会えず | |||||||
昨日はいわき市までパンを買いに行ってきた。途中の福島県棚倉町では例年の今頃にはテンガイカブリタケが多数見られる(雑記2016.4.27、同2015.4.24)。今年も出会えるだろうと思っていたが、残念ながら一つも出ていなかった。きのこといえばチャダイゴケの仲間があっただけだった(a, b)。周辺はようやくイチリンソウやイチゲの仲間が咲き始めたばかりで(d)、サクラも全く咲いていなかった。江竜田の滝が新鮮だった(c)。季節の進み方が例年よりかなり遅いようだ。いわき市の海浜ではスダジイの樹下にカシタケがまだ出ていた(e, f)。 今日から奥日光赤沼車庫発のハイブリッドバスが運行開始となる。おりしも定期健診の日と重なってしまった。例年初日のバスに乗って千手が浜まで入っていたが今年はできなくなった。 |
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定期健診では胃がん検診のためバリウムを飲まねばならず今朝は朝食抜き。直腸がん検診では検便が必要とあるが洋式トイレでの採便は面倒くさい。申し込みこそしたが、結局直腸がん検診はやめることにした。よしんば癌が見つかろうともわざわざ医者にかかるわけでもないから、検査はいつも通りお遊びだ。まぁ、バリウムはご愛敬というものだ。 | |||||||
今シーズン初の山菜採り | |||||||||||
那須野が原公園を散策したが、落葉の下はすっかり乾燥しきっていてきのこの姿はほとんどみられない。ミイラ化した硬質菌以外では、アカマツ林でヒトクチタケに出会っただけだった(b)。どこも新緑が鮮やかで公園内の花がきれいだった。 丘陵を歩いていると貧相なワラビが目に入ってきた。いま少し太いワラビがないかと見回すと、コシアブラ(f)や森のアスパラつまりシオデ(h)、ハリギリなどがあることに気づいた。そこで30分ほど歩き回ると、コシアブラとシオデは多少まとまった量が採れたが(g, i)、ハリギリはごくごくわずかだった(j)。今シーズン初の山菜となる。 自宅近郊の野山にはコシアブラやタラノキが多数見られるので、転居した当初は新芽が出るのを楽しみにしていた。ところが強力な競争相手が多数いるらしく、新芽が出たばかりのまだ非常に小さい段階ですべて摘み取られている。だからこの時期の日光では一番芽はむろん、二番芽もない若木しかみられない。知り合いの山菜好きもこれには呆れていた。 |
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帰路、火事現場に遭遇 自宅近くまで帰ってきたところ遠くに白煙が高く上っていた。国道の大沢交差点に近づくと、賑やかなサイレンの音が聞こえ、消防車や消防団の車が道路を占拠していた。国道に沿った住宅が激しく燃えていてすぐわきの歩道橋も煙に巻かれていた。まだ交通整理の警察も来ていなかったので何とか通過できたが、その直後に交差点は閉鎖された。 歩道橋に上がって火事現場に近づいてみると(o)、時折凄まじい煙に覆われ、放水の飛沫がとんでくる。手すりも熱くなって、それ以上近づくのは危険だった。歩道橋を降りて放水現場に近づいてみると(p)、崩れて燃える柱などの音がバリバリと聞こえてきた。この間にも遠くから消防車やパトカーのサイレンが次々に近づいてきた。 |
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今日はこれからいわき市まで行ってパン屋の行列に並ぶことにした。 | |||||||||||
憾満ケ淵:溶けて乾いたキノコ | |||||||
大谷川の憾満ケ淵では数種類ある桜のうち、一種類だけがようやく五分咲きほどに開きだした。化け地蔵はいずれも新たな赤い帽子をかぶって静かに並んでいる。水が少なく水勢はとても穏やかだ。遊歩道からは男体山がよく見える。山の雪はかなり少なくなってきた。 キノコはまだほとんど出ていないが、散策していると足元に大型菌の束生した残骸が残っていた。先の雨の直後に発生してすぐに溶けだしたものの、その後の陽射しのなかで乾燥したものらしい。ヒトヨタケの仲間であることはすぐに分かったが、ヒダはほとんど溶け隣接するヒダ同士が密着し真っ黒になって乾燥していた。このキノコについては「駄言駄菌 4月23日」。 朝の9時頃には神橋近くの大きな市営駐車場はまだ半分ほど空きがあった。憾満ケ淵を後にして10:20頃に神橋近くまで来ると、二つの市営駐車場はともにすでに満車になっていた。来週末からのゴールデンウイークには東武日光駅から奥日光まで車が溢れて大渋滞を起こすが、前後の週末は「出控え」のためさほど混みあわないものとばかり思っていた。まさか昼前に市営駐車場が両者とも満車になっているとは思いもよらなかった。 |
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一つの社に神様がいっぱい | |||||||
家から比較的近い例幣使街道の途中にある二荒山神社。車から見るとただ小さな鳥居と小さな社があるだけに見える。すぐわきの道に入ると小さな駐車スペースがある。そこに車を停めて鳥居をくぐって境内に入ってみた。 よく手入れをされた境内にはいくつもの神社の表示がされていた。肝心の二荒山神社に狛犬はなく、すぐ隣の星宮神社にだけ狛犬が設置されていた。その他の神社は二荒山神社正面の左右に4つずつ、小さな社だけが置かれている。三光神社は社ではなく石を祭ってある。 神様は多ければ多いほど、それだけ多くの厄災から集落を守ってくれるのだろう。 |
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この数日宇都宮市の戸祭山緑地や八幡山公園では、キノコの姿は全く見られなかった。 | |||||||
水没する木道の怪! | |||||||
那須塩原市の大沼は高原山中腹にあるよく知られた観光地だ。塩原温泉から観光バスでも悠々と走れる立派な道路が通じている。かつて日本菌学会関東支部が観察会に使った場所でもある。今は関東支部が観察会を行った頃にはなかった木道が整備されている。 駐車場に車を駐めて、湿原の中に広がる幅広い木製の遊歩道を進むと大沼が見えてくる。遊歩道は大沼の直前からは細い木道になりいくつかに分岐する。そのうちの一つに何とも不思議な木道がある。途中から湖のなかに水没している。深いところでは水深1mほどに達する。 こりゃなんじゃい、と思ってその分岐の近くに行ってみると妙な看板が立っていた。湖の水量が多い時には決まってこの木道は水没するようだ。「歩道水没時 通行止」と表示されている。表示によれば大沼から流出する川がないため、積雪量が多かったり大雨の後では湖面が上昇して、木道はしばしば水没するらしい。 湖から流出する川がないとい点では、奥日光千手ケ原の西の湖と同じだ。この冬は積雪が多かったから、今頃は西の湖の周辺のヤチダモ林もきっと水没していることだろう。 |
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結果として高原山の中腹を周遊ドライブ | |||||||||||||
ちょっと近くの今市青少年スポーツセンターのモミとサクラの樹下を観察するつもりで家をでた。青少年スポーツセンターまでは自宅から距離にしておよそ6Km。キノコは何もでていなかった。そこで那須野が原公園に行ってみるつもりで矢板方面に向かったが、途中で気が変わって高原山中腹の八方ヶ原に向かう道に入った。上るにつれて桜の蕾は硬くなってきた。 雪はほとんど消えていたが、山頂下の大間々高原に向かう道はまだ閉鎖されていた。そこで学校平の放牧場を周回して(a)八方湖(alt 1035m)に行ってみたがここはまだ冬景色だった(b)。八方ヶ原から塩原温泉に向かう道では一昨年の豪雨被害がないことを知った。この街道はコケ相が面白そうだ。那須塩原市の大沼園地(alt 954m)もまだ冬姿だった(c, d)。 いったん塩原温泉に出て国道400号線で尾頭トンネルを抜け、上三依から会津西街道に入った。中三依湿生園(alt 630m)ではまだ桜も咲かず花は水芭蕉しか見られなかった(e, f)。そのまま南下して鬼怒川温泉を抜けて小百集落の「原宿そば倉」で久しぶりに蕎麦を食べた(g, h)。蕎麦屋の駐車場のツバキ樹下には大きなツバキキンカクチャワンタケが多数でていた(i)。 自宅近くまで戻り散歩コースのウド畑に寄ってみると、アミガサタケがすっかり大きくなっていた(j〜l)。大きく成長した双頭の子実体もあった(l)。オオズキンカブリタケでは双頭の子実体は珍しくないが、アミガサタケではこういった姿は珍しい。 |
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結果として高原山の中腹を左回りに周回するドライブになってしまった。途中の道筋では興味深いコケがいろいろ見られたが、手元にいくつものコケ標本を抱えているので、ひとつも採取しなかった。結果としてキノコに出会ったのは自宅近くに戻ってきた場所でだけだった。 | |||||||||||||
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